1961年、イスラエルのエルサレムでは、歴史的な裁判が開かれようとしていた。被告は、アドルフ・アイヒマン。第二次世界大戦下のナチスの親衛隊の将校であり、“ユダヤ人問題の最終的解決”、つまりナチスによるユダヤ人絶滅計画(ホロコースト)を推進した責任者である。15年による逃亡生活の果て、アルゼンチンで身柄を拘束されたアイヒマンは、イスラエルに移送されエルサレムの法廷で裁かれることになった。このテレビ放映権を獲得したのは、アメリカの若き敏腕プロデューサー、ミルトン・フルックマン。TVというメディアに関わる者として、フルックマンは強い使命感に駆られていた。彼が監督に指名したのは、才能があるにも関わらず、反共産主義に基づくマッカーシズムの煽りで職を失っていた米国人ドキュメンタリー監督レオ・フルヴィッツ。悪名高きナチスの戦争犯罪人の素顔を暴くためには、一流のスタッフが必要だった。政治の壁、技術的な問題、さらにはナチの残党による脅迫などさまざまな壁を乗り越え、撮影隊は裁判の初日を迎える―。

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