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本編

日本暴力団 組長くずれ

日本暴力団 組長くずれ

  • 93分 
  • 2日間 330 pt 〜

横浜でクラブを経営する寺島は、名古屋の寺島組の実子だったが、今は堅気となりヤクザとか警察とかのつき合いを一切断った一匹狼だった。横浜の芸能関係を仕切っているのは浜中組であったが、そこの代貸であり軍隊時代の部下であった広野との個人的つき合いからタレントを入れていた。そんなタレントの一人である歌手の谷麻子は寺島に恋をしていたが、寺島は一夜を共に過ごす以上の関係になることを避けていた。そんな中、大阪の広域暴力団城西会が東京進出の足掛かりとして、横浜に神奈川興業を設立し、幹部で切れ者の渋沢を送り込んできた。渋沢は巧妙に浜中組を圧迫しつつクラブやバーの経営者を傘下に収めていった。そして、この城西会の動きに対して、警察庁の広域暴力取締特別捜査本部の桜田警部は警戒を深めていた。そんな中、福岡で城西会と斗って組を潰された代貸の木崎は、内妻の雪子を連れて兄弟分の広野を頼ってきた。浜中組長は城西会に知られるのを恐れたため、寺島は木崎がカタギになるのを条件に、クラブで雇うことにする。城西会の圧迫のため、遂に浜中組はその軍門に下った。渋沢の命令により、傘下に下らない寺島の事業の妨害を始める。そして、クラブはダイナマイトを投げ込まれ破壊されてしまう。これに対し、広野は一人神奈川興業に乗り込み、寺島に手を出さないことを頼むが、断られカッとなり、渋沢に斬りかかったところを捕らえられてしまう。神奈川興業の系列下に入れば、広野を釈放するという渋沢の申し出を寺島は呑むのだった。だが、渋沢に対する危険人物として木崎と雪子が渋沢の手下に殺される事件が起きる。また、広野も渋沢の罠に嵌り、殺害されてしまう。深い悲しみと怒りに暮れる寺島は、警察に呼び出されるが、一言の証言も行わなかった。この事態に、寺島の復讐を回避するため、桜田警部は、そのまま寺島を留置する。城西会壊滅の機会を窺う桜田は、渋沢を逮捕して、寺島に標的を奪うことを麻子に持ちかける。麻子は渋沢に近づき身を任せ、機密書類を盗み出そうとしたが、事は失敗に終わり、麻子は凄絶な拷問の後、舌を焼かれた。広野、木崎、雪子の葬儀をひっそりと済ませ、また麻子の病院を見舞った後、二度と使うことのないはずであった拳銃を金庫から取り出した。料亭で遊ぶ渋沢たちの姿をやっと探しあてた寺島は、そこで一人一人に正確に弾丸を撃ち込んでいくのだった…。

『日本暴力団』シリーズ