与野都(よの・みやこ)、30歳独身、契約社員。
憧れだった東京を離れ、地元・茨城に戻ってきて1年の月日が経った。
一生懸命頑張っても報われず、将来に不安を抱えて過ごす日々。
そんな時に出会ったのは、優しいけれど経済的に不安定なアルバイト店員の羽島貫一(はしま・かんいち)。
20代の頃のキラキラした恋愛とは違い、たくさんの「リアル」が突きつけられる中で、2人の関係は深まって、時に離れてを繰り返していく。
波長が合うというだけで結婚しても良いのか――。
出産して子育てする未来はあるのか――。
さらには、一人っ子の都の肩にのしかかる親の介護問題の行く末は――。
「彼との出会いは、私をどこへ連れて行くんでしょうか…?」
恋に、仕事に、親の介護に自分自身でぐるぐると思い悩んで、そんな自身の環境もぐるぐると移り変わっていく。
まるで地球が自転しながら、公転するかのように――。
決断力がなく、諦めと希望の間を行ったり来たりの都は、迷いながら、ひたむきに「幸せ」を追い求めていく。
悩むこと、立ち止まることは悪いことじゃない。
その先には明るい未来が待っている。
悩める30代女性が、「幸せな生き方」とは何かを考える、等身大のヒューマンラブストーリー。