ロードバイクに青春を捧げた若者の姿が心に響く、みずみずしい人生賛歌。いまや日本は、人口当たりの自転車保有台数で世界第6位に位置する、自転車大国である。来年、2020年に開催される東京オリンピックで、ロードレース種目の最終ゴール地点に富士山が有力視されるなど話題に上る中、ロードバイクに青春を捧げる若者たちの映画が誕生した。監督・脚本・プロデュースは、本作が商業映画初監督となる、作道雄。「何者でもない若者が、ただ何者かになりたくて、必死にペダルを漕ぐ姿」を描きたかったと語る。ロードバイクに魅せられた二人の主人公には、『真田十勇士』('16)のほか、現在放送中のテレビドラマ『水戸黄門』で渥美格之進役を演じる荒井敦史、そして朝の連続テレビ小説『ひよっこ』('17)で全国区の顔となり、数多くの映画やテレビドラマに出演中の岡山天音。さらに、六角精児、津田寛治、阿部進之介らに加え、今年7月公開の映画『五億円のじんせい』で主演を務める望月歩、『海よりもまだ深く』で数多くの映画祭で新人賞を獲得した吉沢太陽がふたりの中学生時代を演じる。また、主題歌には、関西で結成され、動画サイトではMVが2500万再生を記録するなど音楽シーンを席巻するロック・バンド、フレデリックが担当。レトロモダンでダンサブルなナンバーと、中毒性が高く、それでいて胸に沁みる歌詞が本作を彩っている。撮影には、京都府井手町がロケ地として全面協力。クライマックスの白熱するロードレースシーンは、胸のすく感動を呼び起こすだろう。『神さまの轍 -checkpoint of the life-』は、がむしゃらに生きるすべての人に、元気と情熱を注入する青春映画である。