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本編

戦後最大の賭場

戦後最大の賭場

  • 108分 
  • 2日間 330 pt 〜

昭和37年。時の政治を憂いて、日本中の組織の大同団結を図る‘大日本同志会’が結成される。そんな折、関西地区の理事に決定していた神戸流山組の会長が急死する。喪主は、流山二代目を継いだ本庄。葬儀委員長には、流山一家と共に関西を二分する関西丸和会会長の岩佐。参列者には、関東菊東会会長の菊村をはじめ、日本中の名だたる親分衆が集う。葬儀の進行係には、関西丸和会五木組の五木政治と同じく丸和会の吉岡勝が務めた。予てより勢力の拡大を狙っていた岩佐は、空席となった理事の座を我が物にしようと企む。関西地区親分衆を集めた選出会は、二代目本庄を推す者と、岩佐を推す者と真っ二つに分かれしまい、流会となる。親分岩佐の行動には、否定的な政治であったが、親分子分の盃に批判は許されるはずもなく、また妻早苗の父が関東菊東会の菊村であり、さらには本庄と義兄弟の間柄であることも立場を難しくさせていた。そんな中、政治が流山組幹部である弟の常男と共に本庄とクラブで飲んでいると、吉岡組の子分二人が本庄を襲う。政治は吉岡を激しく問い詰めるが、二人は破門した者で組には関係ないと言い逃れる。事態の紛糾に心を痛めた本庄は、理事を選挙で決めようと岩佐に申し出る。だが、岩佐は政治を呼びつけ、義兄弟の本庄に理事を辞退するよう説き伏せろと命じる。本庄は、義兄弟政治の苦しい立場を了承し、自ら身を引くことを決意する。一方、常男は親分本庄の理事を辞退させたこと、兄政治の立場を追い詰めたことで岩佐を襲うが、失敗し逆に斬り殺される。本庄は常男の死に責任を感じ、政治に義兄弟の盃を返し、理事選へ再び打って出ることを決心する。理事には本庄が選出される。本庄は東京に飛び、菊村と会談するが、‘大日本同志会’の結成目標に何故か不安を感じる。菊村も本庄のあまりにも生真面目な態度が、今後の会運営での危惧を持つ。一方、敗れた岩佐は菊村に莫大な金品を付け届け、理事交代工作を依頼する。‘大日本同志会’は、国家のための政治団体を標榜はしているが、その実態は万国博や山陽新幹線によって拡大する関西利権に対する関東の醜い野望の隠れ蓑であった。そのカラクリを知った本庄は、結成準備会でドスを抜いて菊村へと斬り掛かるが、護衛の拳銃に倒れる。本庄の非業の死を悲しむ政治は、菊村と関西博徒を裏切って後任理事になった岩佐を求め、発会式の行われている箱根へと向かう。政治は岩佐の面前で、親分子分の盃を打ち砕く。義兄弟の本庄を失い、愛する妻早苗と別れなければならない政治の憤怒に燃えたドスが岩佐を斬り、菊村の腹を刺し貫く。だが、政治も二度とは立ち上がれぬ深手を負う。だが政治の顔には、死を前にしてもなお美しい微笑が湛えられていた…。

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