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本編

やくざと抗争

やくざと抗争

  • 93分 
  • 2日間 330 pt 〜

昭和初期、帝国陸軍が満州平野へ侵入した頃、東京の新宿には通称爆弾マッチと舎弟分のオートンの勝、フーテンの政、小光らの愚連隊が羽振りをきかせていた。ある日、過激左派党員の坂野・吉川・坂本は、Mと呼ばれる政界の黒幕・高橋にそそのかされて銀行を襲う。これは過激左派党をつぶすために特別高等警察と高橋のしくんだ罠であった。高橋の口述で、警察は銀行強盗に使用したピストルがマッチから取り上げたものと分かった。その頃マッチは宝来屋という女郎屋の一室にて娼婦お栄と枕を並べていたが、突然踏み込んで来た特高警部補の占部たちによって逮捕されてしまう。淀橋署に連行されたマッチはリンチをうける。占部は、坂野・吉川・坂本の写真を示し、何とかマッチのロから彼らが犯人であり、マッチも共犯であることを吐かせようとするが、リンチに耐えきれずマッチは気を失う。留置所に入れられたマッチは、白木という男に手厚い看護を受ける。一方マッチのしぶとさにいらだつ特高警察の幹部達は、犯人の逃亡を恐れ一斉検挙に踏み出した。翌朝「大森銀行ギャング一斉逮捕、過激左派の仕業」の号外がまかれ、その後マッチと白木の二人は釈放される。数日後、オートンとフーテンの二人が大木戸一家の若い衆に囲まれているところヘマッチが現われて殴り合いになるのだが、大木戸一家の代貸梅津が仲裁に入り、マッチは梅津の顔を立て、その場は引き下がり気晴らしにお栄に会いに行く。ここでマッチは、お栄に連れて逃げて欲しいと泣きつかれ足抜きをさせようとするが失敗。お栄には三百円の金がかかっていて、三百円揃えて来れば何時でも自由な身にしてやると言われ、決心したかのようにフーテン、オートンを連れて大木戸一家の賭場へ行くのだが、あり金残らず取られてしまう。一計を案じたマッチは、自分達で賭場を開くことにするが、それを黙って見逃す大木戸ではなかった。差し向けられた梅津等に賭場をつぶされ、怒り狂ったマッチは梅津目がけてドスを向けるが、遂に片腕を斬り落されてしまう…。

『やくざと抗争』シリーズ