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本編

長崎ぶらぶら節

長崎ぶらぶら節

  • 116分 
  • 2日間 330 pt 〜

異国情緒漂う長崎は丸山に愛八という芸者がいた。貧しい漁村に生まれ、十歳の時に奉公に出て、早くも40年近くが過ぎようとしていた。愛八は丸山でも五指に入る名芸者で、こと歌と三味線に関しては長崎一といってもよかった。男まさりで気っぷもよく、貧しい辻占売りの少女や関取前の若い力士にも身銭を切って世話を焼くため、暮らしは決して豊かではなかったが、誰からも愛されていた。そんな愛八に、運命的な出会いが訪れる。五島町の大店「万屋」の十二代目で長崎一の学者・古賀十二郎。ある日の夜、偶然愛八の歌を耳にした古賀が、その歌の才を見込んで突然の提案をする。「なあ愛八・・・おうち、おいと一緒に長崎の古か歌ば探して歩かんね」はじめは耳を疑い、ただ戸惑うばかりの愛八だったが、金にもならないし、名誉にもならない仕事とはいえ、こんな自分を必要として人がいること、なにより愛しい古賀と一緒に長崎中を旅して歩けることが、うれしくてたまらなかった。何年かかってもいい、長崎中の歌を2人で集めたい・・・いつしか愛八の心にはそんな思いが生まれる。しかしその旅の途中で出会うある一曲の古い歌が、その後の人生を大きく変えることに、この時愛八はまだ気がつくはずもなかった。