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本編

尾張の暴れ獅子

尾張の暴れ獅子

  • 87分 
  • 2日間 330 pt 〜

八大将軍の座を巡って、尾州、紀州の両家は烈しく対立。紀州から吉宗が将軍の座についても、暗闘は続けられた。尾張の当主徳川継友は、尾張を襲った大飢餓に苦しむ領民救済のため、名古屋城二の曲輪改修使役によって年貢を免じた。しかし、これにより尾州家に思わぬ危機が訪れた。公儀隠密小川東馬が、二の曲輪の絵図面を幕府に送らんとしたのである。無断の城改修は禁制であり、この事が判れば、謀反の兆ありと断罪されるのは必定。。急拠東馬を襲わせ、これを斬ったが、絵図面は息子の乙女之助、娘お夏の手によって何処かへ運び去られた。事の重大さに焦慮した継友は、江戸表にある万五郎に急使を送り、善後策を講じるよう命じた。尾張藩下屋敷。豪毅、英邁をもって知られる尾張の次男坊万五郎宗春は、些かも動ずることはない。庄蔵を国許に送り込み、絵図面がお夏の手で御用船天神丸で運ばれている事を百も承知の万五郎。深夜の船着場。天神丸の舷側に忍び寄る、お夏救出に向かった乙女之助ら隠密の一行だったが、万五郎に先手を打たれ敗走した。頑として、絵図面の行方を語らぬお夏は、万五郎を父の仇として刺そうとするが、責めるではなく、一緒に盃を交わす万五郎の茫洋たる態度に、お夏は戸惑う。自由の身になったお夏は、深夜天神丸の積荷を調べているところを万五郎に発見された。絵図面は、尾張縮緬の中に隠されてあったのだ。しかし、千八百反の縮緬は、すでに市中に流れていた…。