やすらぎの郷

第24話

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あらすじ

白川冴子(お嬢/浅丘ルリ子)は、さすがに人を呪い殺したショックで自室に引きこもってしまう。真野六郎(マロ/ミッキー・カーチス)も共犯者として気に病んでいる様子。だが、九条摂子(姫/八千草薫)や水谷マヤ(加賀まりこ)はいつもと変わらず平然と過ごしており、狂宴の余波は人それぞれだった。そして、菊村栄(石坂浩二)はといえば、宴で見せられた写真の律子(風吹ジュン)の若くて元気な姿を、脳裏から消せずにいた…。

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本編

第1話

第1話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

認知症の妻を看取って半年、ようやく気持ちの整理がついた脚本家の菊村栄(石坂浩二)は、生まれてから80年近く暮らしてきた東京を離れる決意を固める。妻・律子(風吹ジュン)の墓前に花を手向け、住職に遺言書を預けた栄はその晩、テレビの黄金期を共に築いた“戦友”のディレクター、中山保久(近藤正臣)と会うことを約束。初めて胸の内を明かすつもりで、栄の小学校時代の同級生(小松政夫)が営む居酒屋『侘助』へと出かけていく。
第2話

第2話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

菊村栄(石坂浩二)は、東京の家を息子に譲り、自分はテレビに功績のあった者だけが無料で入れる老人ホーム『やすらぎの郷』に入居することを、中山保久(近藤正臣)に告げる。テレビ業界では時々『やすらぎの郷』の噂が都市伝説のように出回ることがあった。中山も耳にしたことはあったが、まさか本当に実在するとは…。半信半疑の中山に、栄は自分も最初は詐欺を疑ったと明かしながら、これまでの経緯を語り始める。
第3話

第3話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

テレビに功績のあった者だけが無料で入れる老人ホーム『やすらぎの郷』への入居――、まるで夢のような話を中山保久(近藤正臣)に打ち明けた翌日、菊村栄(石坂浩二)は東京で最後の夜を迎える。しかし、息子の一郎(水津聡)は仕事、嫁の加奈子(森上千絵)は会合で不在。孫の梢(山本舞香)だけが家に残り、加奈子が頼んだ出前を断って夕飯を作ってくれるという。
第4話

第4話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

『やすらぎの郷』に到着した菊村栄(石坂浩二)は、その豪華さに目を見張る。シックな建物。眼下には海。天井の高いロビーには「Ars longa, vita brevis」(芸術は永く、人生は短し)の扁額が掲げられていた。 名倉みどり(草刈民代)と修平(名高達男)の理事長夫妻に出迎えられた栄は、さっそくコンシェルジュの松岡伸子(常盤貴子)から施設のガイダンスを受ける。
第5話

第5話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

菊村栄(石坂浩二)には、中央の居住棟から離れたコテージが用意される。夕方にはさっそく、古い付き合いのマロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)と、大納言こと岩倉正臣(山本圭)が栄を来訪。3人はバー・カサブランカに移動して旧交を温めることにする。 栄は、入居者から「ハッピーちゃん」と呼ばれるバーテンダーの財前ゆかり(松岡茉優)に、「ラスティ・ペン」をオーダー。錆びたペンという名のカクテルを飲む栄に、マロと大納言は、栄が入居した203号室にまつわる噂を聞かせ始める。
第6話

第6話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

『やすらぎの郷』に入居して最初の夜、菊村栄(石坂浩二)は驚くほど気持ち良く深い眠りにつく。目覚めもすっきり。ところが、朝だと思ってのぞいた時計はまだ午前2時を指していた。不思議な気持ちでタバコに火をつける栄。すると、どこからともなく聞こえる猫の声とともに、室内には不気味に動く影が…!? その後、一睡もできずに朝を迎えた栄を、井深凉子(野際陽子)が「出た?」と言って訪ねてくる。
第7話

第7話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

三井路子(五月みどり)が菊村栄(石坂浩二)のヴィラを訪ねてくる。歌手から女優へ転身し、栄の作品で賞を獲ったこともある路子は、栄に、自分を主役に舞台の台本を書いて欲しいと懇願してくる。テーマは、かつてこの部屋に入居し、いまは亡き女優の栗山たかこと一緒に構想を練った「女の一生」。霊感が強い路子は、前夜もこの件でたかこと会話を交わしたと言って栄を震え上がらせる…。
第8話

第8話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

菊村栄(石坂浩二)は三井路子(五月みどり)の依頼を断るものの、数日経っても路子が話した「女の三つのターニング・ポイント」という驚くべき発想が頭から離れなかった。栄から詳しい内容を聞かされたマロ(真野六郎/ミッキー・カーチス)と大納言(岩倉正臣/山本圭)も、高齢女性らしからぬ大胆さに驚き、男には書けない話だとの結論に至る。だが、話に顔を突っ込んできたお嬢(白川冴子/浅丘ルリ子)は、絶対に引き受けるべきだと言って栄をけしかける。
第9話

第9話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

一連の話を聞いた水谷マヤ(加賀まりこ)が菊村栄(石坂浩二)のヴィラを訪ねてくる。新たなる不吉の到来を予感する栄に、マヤは昔と少しも変わらず意地悪で、そのくせ不思議な説得力を含んだ言葉で部屋の模様替えを提案。さらに、三井路子(五月みどり)のストーリーにまつわる驚きの事実を栄に明かす…!
第10話

第10話

  • 15分 
  • 7日間 110 pt 〜

姫”の愛称で呼ばれる永遠のマドンナ、九条摂子(八千草薫)が菊村栄(石坂浩二)に声をかけてくる。摂子の存在は、テレビ界で功を成した栄をして雲の上と崇める超大スターだ。緊張する栄に摂子は、亡くなった入居者の形見としてもらった古い絵を鑑定して欲しいと頼む。作家の名前は横山大観! 興味を覚えた栄は私蔵の図録を手に摂子のヴィラを訪ねる。
第11話

第11話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

菊村栄(石坂浩二)は、九条摂子(姫/八千草薫)に鑑定を頼まれた形見分けの絵を、本物であれば数千万円の値打ちがあると見積もる。思いもよらぬ高額に困惑した姫は、遺族にその絵を返そうとする。ところが、話に首を突っ込んできた白川冴子(お嬢/浅丘ルリ子)と水谷マヤ(加賀まりこ)は「黙っていただくべき!」と強く進言。返すという姫との押し問答が繰り広げられるが、なぜかその矛先は次第に栄へと向けられ…。
第12話

第12話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

とんでもなく高価なものかもしれない形見分けの絵を、このまま黙ってもらうべきか、それとも返すべきか。結論の出ないうちに、お手伝いの川添夕子(松本ふみか)に呼びに行かせていた遺族の大村柳次(久保隆徳)が、九条摂子(姫/八千草薫)の部屋にやってきてしまう。姫が絵を返却すると言い出さないよう、白川冴子(お嬢/浅丘ルリ子)と水谷マヤ(加賀まりこ)は菊村栄(石坂浩二)を巻き込みさまざまな妨害を試みる。しかし…。
第13話

第13話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

九条摂子(姫/八千草薫)が出した結論をめぐり、バー・カサブランカでは菊村栄(石坂浩二)、真野六郎(マロ/ミッキー・カーチス)、岩倉正臣(大納言/山本圭)が、女の格の違いを話題に盛り上がる。そんな会話にサロンからピアノの音色が入り込んでくる。弾いているのは元シャンソンの女王、及川しのぶ(有馬稲子)の“添い寝フレンド”貝田英信(藤木孝)。そばには認知症の症状が出始めているというしのぶの姿も。その時、マロがふいに、しのぶが濃野佐志美という老人ホームのことばかり書く謎の新人作家の正体じゃないかと言い始める。そこに、しのぶが貝田と腕を組んで近づいてくる…。
第14話

第14話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

菊村栄(石坂浩二)は、名倉みどり(草刈民代)から呼ばれた事務所で、芸術委員会経由で仕事の依頼があると聞かされる。内容はどれも興味の湧かないものばかり。すべて断ることにするが、そこで栄は偶然にも『マル秘扱 濃野関係』と書かれた封筒を目撃してしまう。事務所を出た後、さりげなく松岡伸子(常盤貴子)に濃野佐志美の話題を振ってみる栄。伸子は知らないと答えるが…。その日の夕方、栄は改めて理事長室に呼び出される。
第15話

第15話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

名倉修平(名高達男)とみどり(草刈民代)は、濃野佐志美の最新作について菊村栄(石坂浩二)に相談することを決め、詳しい内容を話し始める。それは、みどりの父で『やすらぎの郷』の創始者でもある加納英吉と、九条摂子(八千草薫)の過去にまつわる実話をフィクションとして仕立てたものだった。修平とみどりは、出版を断念するよう濃野佐志美を説得して欲しいと、栄にその正体を告げる…!!
第16話

第16話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

“濃野佐志美”こと井深凉子(野際陽子)に最新作『散れない桜』の発表を断念させるため、菊村栄(石坂浩二)は凉子を、財前ゆかり(ハッピー/松岡茉優)の祖父が営む人里離れた小料理屋の『山家』に誘う。実は凉子は山家の常連。『やすらぎの郷』で見聞きしたネタを題材に、山家で小説の構想を練っていることを白状する。栄はネタ元に許可を取らない凉子の行為を「パクリ」だと非難。しかし、凉子は意に介さず、なんと栄と亡き妻との事件を下敷きにした小説もすでに発表していると言って栄を狼狽させる!
第17話

第17話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

井深凉子(野際陽子)は、なぜスターの名前を捨て濃野佐志美に生まれ変わったのか、その理由を菊村栄(石坂浩二)に語る。凉子の言い分にある程度の理解を示す栄。その上で、「物書きには物書きの、守らなくちゃいけない鉄則がある」と、自分の経験から得た教訓を凉子に伝える。
第18話

第18話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

井深凉子(野際陽子)は『散れない桜』の出版取り下げに同意するが、その「復讐」だとして、菊村栄(石坂浩二)が亡き妻の律子(風吹ジュン)を自殺未遂にまで追い込んだ、若き女優とのスキャンダル事件をモデルにした小説の続編を書くと言い始め、再び栄を困らせる。
第19話

第19話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

白川冴子(お嬢/浅丘ルリ子)の78回目の誕生日パーティーが3日後に迫る。かつてお嬢の誕生日パーティーといえば、招待されることが芸能界のステイタスだった時代がある。往年の栄華を忘れられないお嬢は、今年もホテルの宴会場を予約。ところが、出席の返事が来たのはたったの3人だった…!
第20話

第20話

  • 16分 
  • 7日間 110 pt 〜

出席者が集まらず白川冴子(お嬢/浅丘ルリ子)はホテルでの誕生日パーティーを断念する。しかし、高額のキャンセル料が発生。お嬢にその支払い能力がないことが判明し、菊村栄(石坂浩二)たちは唖然となる。そんな中、パーティーへの出席を予定していた九条摂子(姫/八千草薫)が、「渡すつもりだったの」と祝儀をお嬢に差し出す。また、お嬢の悔しさを晴らすために“呪いの儀式”をやりましょうと提案する!?