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本編

ポプラの秋

ポプラの秋

  • 97分 
  • 2日間 330 pt 〜

看護師の千秋(村川絵梨)は東京の病院勤務。彼女は仕事にも疲れ、恋にも破れ人生の曲がり角に立っていた。そんな時、疎遠になっていた母つかさ(大塚寧々)からの電話。それは幼い時に暮らした「ポプラ荘」の大家のおばあさん(中村玉緒)の死の報せだった。自暴自棄になっていた千秋は、何か救いを求めるかのように「ポプラ荘」のある飛騨高山へと向かう。そして、あの「ポプラ荘」で過ごした日々の記憶が蘇ってくる・・・。幼い千秋(本田望結)は、交通事故で突然亡くなってしまった父への想いを一人で抱え込んでいた。しかし、悲しみに沈む母を思いやって健気にふるまう千秋。大きなポプラの木がある引越し先の「ポプラ荘」の大家のおばあさんは、そんな千秋の心の中の言葉に耳を傾け、千秋に奇妙な話をもちかける。それはおばあさんのお役目―"自分は亡くなった人へ手紙を届けることができる"という話だった。最初こそ不思議に思った千秋だったが、父への想いを届けてもらえると信じ、手紙を書き綴ってはおばあさんに預けるようになる。そして父と繋がっているという想いが千秋の心を立ち直らせ、いつか母も父と同じように突然消え失せてしまうのではないだろうか?という不安からも千秋の心を救っていくのだった。千秋にとっておばあさんは、素直に心を通わせられる大切な人になっていた。ポプラ荘の個性的な隣人佐々木さん(藤田朋子)や西岡さん(宮川一朗太)たちとの交流や、飛騨高山の美しい景色と町並みも千秋の心を穏やかにしていく・・・。幼い日のいろいろな出来事を思い出しながら千秋(村川絵梨)はお葬式が行われている「ポプラ荘」に辿り着く。そこでおばあさんのお役目の偉業を目の当たりにして、驚愕するのだった。母と疎遠になっている千秋に気づいた佐々木さんから、"母がおばあさんに託した父宛の唯一の手紙"を受け取る千秋。そこに綴られていたこととは・・・・・・。その手紙から母が隠し続けていた秘密と、最上の「愛」を知らされる。それは、おばあさんが再び千秋に生きる大切さを教えてくれた証だった。荒んでいた千秋の心は、一点の曇りもない大空のように晴れ晴れとする。そばには千秋を優しく見つめているポプラの木が風に揺れながらそびえ立っていた。

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