明日は咲こう花咲こう

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明日は咲こう花咲こう

これは、吉永小百合と歌謡界のプリンス三田明の初顔合せで贈るファン待望の青春大作。 吉永と三田がデュエットで吹き込んだヒット曲「明日は咲こう花咲こう」の映画化で、山間の僻村に保健婦と…

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本編

明日は咲こう花咲こう

明日は咲こう花咲こう

  • 89分 
  • 3日間 330 pt 〜

週刊毎朝の記者浜野新樹は恋人の小日山ひろ子からの手紙を読んで驚いた。彼に黙っていつの間にかひろ子が保健婦として僻村に赴任していたからである。しかその途方こないひろ子の決意が、新樹との議論の結果だと知って新樹は呆然、すぐ休暇をとって姫虎村へと向った。 若者らしく精いっぱい生きてみたい、そうひろ子は日頃から考えつめていた。だからその考えを実行に踏みきって姫虎村にやってきたとき、彼女の胸はあふれんばかりの情熱と期待に燃えていた。 着いたばかりの晩に夜這いされたり、保健婦を敵視する産婆の大竹ばあさんに厭味をいわれたり、そのうえ村長のひきいる観光派と助役の合併派とのみにくい勢力争いに捲き込まれて、落任早々いやなことがつづいたが、ひろ子はくじけず、村の衛生管理や疫病予防に甲斐々々しく動きまわった。 村の状態はひろ子が考えていた以上にひどかった。飲料水用の細流で公然と洗濯や野菜洗いをするし、病気の幼児に薬もあたえずコンコリ敦のまじない札をのます始末。ひろ子は早速細流に区分をもうけ、幼児を収容して適切な治療を与えた。 ところがこのひろ子の当然の処置に村人たちは感謝するどころか猛然と反対し、診療所に押しかけてひろ子を盗っ人呼ばわりするほど。さすがのひろ子も困って有賀医師に助けを求めたが、すでに村人たちの無智ぶりに見きりをつけ医師としての情然すら失いかけていた有翼は、投げやりな密度でさっさと幼児を返してしまった。 「この村から無智と貧困を追いださない限り解決はないんだ」有賀のそういった言葉と、ひろ子を取り巻いた村人たちの将悪の眼差しは、ひろ子の情熱と自信をいっべんに崩してしまった。 新樹が迎虎村に着いたときは丁度こんなときだった。ひろ子の涙をみて新樹はすぐ帰京するようにすすめたが、ひろ子の意志は意外に固かった。「適当に働いて、適当に好きになって、適当に生きていく。それがいやなのよ。……あたしやっぱり、この村にいるわ」仕方なく新厨はひとり東京へ帰った。 翌日からまた、ひろ子は元気に働きだした。コンコリ教の教祖の脅迫しみた説教や、村人たちの白眼視に耐えて……。飲本助役の家で畜生同然のひどい扱いを受けていた孤児のタクミがひろ子になついて、ひろ子とともに寝起きするようになったことが、暗い状況の中で彼女の心を明るくした。 コンコリ教を使って村人たちの票を集めようとしていた合併派の藪本助役にとっひろ子の活動は邪魔になった。そこで藪本は教祖と奸策をねって、ひろ子に産児外限の購集会を開くように命令した。いくら気が強くても若い娘に人前でセックスは話せないだろう、もし出来ないと泣き込んできたらひろ子を合併派に抱き込む、それが藪本の黒い腹だったのだ。その卑劣なたくらみを鼓本の甥でひろ子に惚れている松干代から聞き知ったひろ子は、敢然として引き受けた。顔を赤らめながらも毎夜幻灯と首っぴきで受胎調節の勉強をし、当日、まなじりを決して会場に、乗り込んだまではよかったが、ひやかしに集まった大勢の男たちの前に立ったとたん、急にガタガタふるえだしてあわや講演不能。しかし丁度そのとき、姫虎村出身の人気歌手三世明が帰ってきたのでその騒ぎに講習は中止となり、ひろ子はホッと胸をなでおろした。 明が地方公演の途中で遊虎村に寄ったのは従兄弟で仲良しだった塩谷村長の息子今朝男に会って、上京をすすめるためだった。しかし、久し振りに会った今朝男はなぜか明に突っかかるような態度を示し、気まずく喧嘩別れをしてしまった。今朝男は成功したのといつら比較されるために、劣等感からすっかりひねくれ者になっていたのだった。 村人たちのあまりの無智にむしゃくしゃしていたひろ子は、スポーツカーで細流わきの路を突っ走っていた明に、砂ぼこりが細流に入ると八ッ当りしたあと、急に姫虎村に厭気がさして、その夜、保健婦学院の同窓会が行われている野猿湖にさっさと行ってしまった。 だが、楽しいはずのパーティに参加してもひろ子の心は晴れなかった。物思いに沈んでいるそんなひろ子を心配した親友の美代子が新樹に連絡、新樹も取材を蹴って野猿湖に向かったが、新樹が着く前に姫虎村からひろ子あてに、いそぎ帰村をうながす電報がとどき、彼女は即座に村へ帰った。 電報を打ったのは今朝男だった。タクミがすごい下痢をし血便をだしたので、ひろ子を呼んだのだった。容態をみたひろ子は赤痢と直感、すぐタクミを診療所に運ぶとともに同じ症状の村の子供たちも収容し有賀医師の診断を待った。ところが、集団赤痢発生によって責任を問われることを怖れた塩谷村長や支本助役ら村の幹部は、有資を脅迫して口をふさいでいた。その上村の電話線を切断して宮野市の保健所への連絡を不可能にするとともに、教祖がただの下痢だと村人たちにふれまわったために、赤痢の処置をしたひろ子の行動はかえって村人の反感を買った。しかも、頼む有賀が脅迫に屈して村人の前で赤痢ではないと公言したため、ひろ子は窮地に立った。だが、授転をきかしたひろ子は、急に主張をひるがえして有賀医師とともに大腸カタルの治療をするふりをして赤病患者の治療と愛延予防の処置を行い、丁度そこへきた新樹も協力、また今朝男と明が保健所への連絡を買ってでて、それぞれバイクとスポーツカーで宮野市へすっ飛んだ。 その夜、宮野市から救援隊が到着、その迅速な防疫活動の甲斐あって一人の死亡者となくおわったとき、村人たちは初めてひろ子の献身を知り感謝の念にひたった。 この騒ぎを機に塩谷村長と姦本助役は和解、コンコリ教祖は追放され、有賀医師も情熱を取り戻し、村はすっかり明るくなった。が、そんなある日突然ひろ子は予想もしなかった免職通知を受け取った。教祖のさしがねで村人のひとりがひろ子を助産活動をしたと違法行為で訴えていたのだった。

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