100分de名著

こちらの作品は
NHKまるごと見放題パック対象です

100分de名著

一度は読みたいと思いながらも、途中で挫折してしまった古今東西の“名著”。この番組では難解な1冊の名著を、25分×4回、つまり100分で読み解いていく。

[お試し] フランクル“夜と霧” 第1回 絶望の中で見つけた希望再生

[お試し] フランクル“夜と霧” 第1回 絶望の中で見つけた希望

『100分de名著』の動画一覧

本編

宮本武蔵“五輪書” 第3回「状況を見きわめ、活路を開け!」

宮本武蔵“五輪書” 第3回「状況を見きわめ、活路を開け!」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

最初は小さな火でもたちまちのうちに大きく燃え広がる「火」。そのイメージによって、一個人の剣術勝負の極意が、大勢の合戦の場面にもそのまま通じることを解き明かした「火の巻」。敵をよく知った上で、敵の構えを動かし敵をゆさぶるための心理戦も駆使して、敵が崩れる一瞬を逃さずに勝つ。現代のビジネスやスポーツなどの分野にも応用できる「勝利の方程式」を「五輪書」から読み解いていく。
宮本武蔵“五輪書” 第4回「己が道に徹して、自在に生きよ!」(最終回)

宮本武蔵“五輪書” 第4回「己が道に徹して、自在に生きよ!」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「風の巻」では、世にある他流派の間違いを徹底的に批判し真の兵法のありようを浮かび上がらせる。そして、真の兵法の追求のしかたと究極の境地を明かした「空の巻」では、地水火風の四巻で兵法の具体的な心得を学んできた者に「空」の概念を示すことによって、より深く無限なものがあることを教える。「より大きなところから自分自身を見つめる視点」や「偏りやゆがみから解き放たれた自在な境地」がどんなものかを学んでいく。
ルソー“エミール” 第1回「自然は教育の原点である」

ルソー“エミール” 第1回「自然は教育の原点である」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

自然への称揚、人為への批判をベースにして教育論を展開した書「エミール」。人間の成長や発達をもたらすものとして「自然」「人間」「事物」の三つを挙げ、それらを調和させることで、架空の孤児エミールを理想的な人間に育てようとする。ではそれはどんな人間なのか?「自分のため」と「公共のため」という相矛盾する二つの軸を両立する「自由な主体」を育てることこそ、人間の真の幸福につながるというルソーの根本思想に迫る。
ルソー“エミール” 第2回「“好奇心”と“有用性”が人を育てる」

ルソー“エミール” 第2回「“好奇心”と“有用性”が人を育てる」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

ルソーは子どもの発達段階を無視した従来の教育方法を批判。代わりに行うのは徹底して「好奇心」「有用性」に基づいた教育だ。主人公エミールは生々しい事件に直面しながら、自らの体験の中で「初歩の道徳感覚」や「天文学や地理学の有用性」を学んでいく。それはお仕着せの知識ではなく、エミールが自らつかみとっていく生きた知識だ。他者に惑わされず自分の力で判断し行動していく自律した主体になるために必要なものを考える。
ルソー“エミール” 第3回「“あわれみ”を育て社会の基盤に!」

ルソー“エミール” 第3回「“あわれみ”を育て社会の基盤に!」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

思春期を迎えたエミールはいよいよ社会の中に入っていく。その際に最も大事な要素は「あわれみ」の感情。人間がもともともっている「自己愛」を「あわれみ」の感情へと上手に育て拡大することで貧しい人々への共感や不平等な社会への憤りをもつ「公共性」を備えた存在へとエミールは成長していく。その媒介となるのが「歴史教育」と「宗教教育」。私たちの社会の基盤ともいえる「あわれみ」の感情を育てることの重要性を学ぶ。
ルソー“エミール” 第4回「理想社会のプログラム」(最終回)

ルソー“エミール” 第4回「理想社会のプログラム」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

恋愛や外国旅行といった体験を通じて、エミールは「理想の社会とは何か」という根源的なテーマに直面する。そこには、もう一つの名著「社会契約論」のテーマでもある「自由で自律した社会」の設計プランも浮かび上がってくる。「エミール」と「社会契約論」をつないで読み解くことで、私たちが目指すべき理想の社会がどんなものか、それを実現するには何が必要かという、現代に通じるテーマを考える。
坂口安吾“堕落論” 第1回「生きよ堕(お)ちよ」

坂口安吾“堕落論” 第1回「生きよ堕(お)ちよ」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

戦前戦中の価値観の一切を否定し、そこから解放されるべきことを説く「堕落論」。坂口安吾はマイナスのイメージで使われてきた「堕落」という言葉をプラスに転化し、なりふりかまわず生き抜こうとする生のエネルギーを人間の本来の在り方として肯定する。安吾は古い価値観から解放される処方箋を提示したのだ。第1回は、「堕落」という言葉に込められた、既存の価値観にしばられず自力で道を切り開いていく生き方を学んでいく。
坂口安吾“堕落論” 第2回「一人曠(こう)野を行け」

坂口安吾“堕落論” 第2回「一人曠(こう)野を行け」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「堕落のもつ性格の一つには孤独という偉大なる人間の実相が厳として存している」。堕落は決して生やさしい道ではない。それは徹底して孤独で血みどろの生き方なのだ。この立場に立つならば、社会制度の改革や政治によって、人間同士の対立や人類の不幸を解決できるという楽観論は全て退けられる。第2回は、「孤独」という言葉で「堕落」の意味を深化させた安吾の思想をひも解き、真の人間再生の道とはどんなものかを考える。
坂口安吾“堕落論” 第3回「法隆寺よりは停車場を」

坂口安吾“堕落論” 第3回「法隆寺よりは停車場を」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

坂口安吾は「堕落論」の文化論版ともいえる「日本文化私観」でブルーノ・タウトの日本文化論を徹底的に批判する。タウトが伝統美の象徴として持ち出す桂離宮などは私たちの生活から遊離したものであり観念の遊戯にすぎない。今現在を生きているために欠かせない実用的なものこそ第一であり、その中にこそ真の美は生まれる、と安吾は説く。何の権威にも頼らない、暮らしに根ざした文化や美の復権を訴えるのだ。
坂口安吾“堕落論” 第4回「真実の人間へ」(最終回)

坂口安吾“堕落論” 第4回「真実の人間へ」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

体制秩序の枠をはずれ自力で道を切り開いていく生き方を、身をもって実践した坂口安吾。「無頼の精神」で時代に切り込んだその思想はその後も脈々と受け継がれ、今も人々の心を揺り動かし続けている。大久保喬樹さんと、安吾作品を愛読する作家・町田康さんは「白痴」という小説作品に安吾の精神や後世に与えた影響を読み解くヒントがあるという。第4回は、町田さんをゲストに招き安吾が現代人に残したものとは何かを探っていく。
カント“永遠平和のために” 第1回「戦争の原因は排除できるか」

カント“永遠平和のために” 第1回「戦争の原因は排除できるか」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

頻発する国家間の紛争によって、平和秩序が大きくゆらいでいた18世紀ヨーロッパ。世界の恒久平和はどうやったら実現できるか? カントは、その課題を解決するために、自らの哲学的思考を駆使して「永遠平和のために」を執筆した。「常備軍の廃止」「軍事国債の禁止」「内政干渉の禁止」といったアイデアを提言した平和論は単なる理想論だと批判されてきたが、深く読み解くと、人間本性への鋭い洞察が込められているという。
カント“永遠平和のために” 第2回「“世界国家”か“平和連合”か」

カント“永遠平和のために” 第2回「“世界国家”か“平和連合”か」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

平和維持のシステムとして「平和のための連合」を構想したカント。それは、戦争のない理想状態とされてきた「世界国家」を断念する消極的ともいえる提案だ。なぜ「世界国家」という積極的な提案ではだめなのか?そこには人間や国家についての鋭い洞察があった。世界国家への統合は、異なる文化、価値観、言語という個別の事情を超えて、特定の強者の文化や価値観が一方的に物事を決定するという大きな抑圧を生みかねないという。
カント“永遠平和のために” 第3回「人間の悪が平和の条件である」

カント“永遠平和のために” 第3回「人間の悪が平和の条件である」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

カントは、平和論を構築する上で「人間の本性は邪悪である」という前提に立つ。理想主義者ととらえられてきたカントのイメージを覆す論だが、もともと人間に備わった悪の傾向性をうまく利用して、法や制度、経済システムを設計していくことが肝要だという。「人間の本性は邪悪である」ことを前提としたカントの平和論が、「自然の傾向性」を生かしながら、どうやってその「悪」を抑止するのかを明らかにしていく。
カント“永遠平和のために” 第4回「カントが目指したもの」(最終回)

カント“永遠平和のために” 第4回「カントが目指したもの」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「道徳」は良心の問題ではなく「普遍的なルールとしてあらゆる人の利益や都合を保証するために活用されるものだ」と説き、良心に基づく既存の道徳観を覆すカント。この前提に立てば、たとえ自分の欲望を最優先する悪魔が国家の成員であったとしても、ルールに従わざるを得なくなるメカニズムを構築できるという。カントが確立した「倫理学」も交えながら、人間が戦争を避けるための社会システムや法・道徳の在り方を探求する。
石牟礼道子“苦海浄土” 第1回「小さきものに宿る魂の言葉」

石牟礼道子“苦海浄土” 第1回「小さきものに宿る魂の言葉」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「水俣病」の真実の姿を世に知らしめようと書かれた名著「苦海浄土」。石牟礼道子がとりわけこだわったのは、言葉すら発することができなくなった患者たちの「声なき声」だった。そうやって石牟礼が記した言葉からは、苦しみや悲しみの底にあってもなお朽ちることのない何かがあることを私たちに教えてくれる。第1回は、想像を絶する惨禍に見舞われたとき、人はどう再生し、生きぬいていくことができるかを学んでいく。
石牟礼道子“苦海浄土” 第2回「近代の闇、彼方の光源」

石牟礼道子“苦海浄土” 第2回「近代の闇、彼方の光源」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

石牟礼は「私の責任じゃないんです」といった責任回避の論理を徹底して否定する。そんな曖昧な捉え方をしていては、今起こっている出来事の正体を見過ごしてしまう。近代には、我々が普通に考えている人格とは違う、「化け物」のような人格があることを見極めることが大事だと石牟礼はいう。第2回は、近代が解放してしまった人間の強欲、自然をことごとく破壊しても何かを成し遂げようとする「近代の闇」と向き合うすべを学ぶ。
石牟礼道子“苦海浄土” 第3回「いのちと歴史」

石牟礼道子“苦海浄土” 第3回「いのちと歴史」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

人間は自分をはるかに超えた大きな生命の一部だという厳粛な事実。こうした生命観を回復しなければ人は再び同じ過ちを犯してしまうと説く「苦海浄土」。一方で石牟礼道子は、大きな問題に直面したとき「足尾鉱毒事件」という公害問題の原点ともいうべき歴史に立ち帰っていく。そのときの情報や知識だけではなく、歴史の叡知(えいち)に立ち戻ってもう一度問題を考え直してみるのだ。いのちと歴史から今を生きる叡知を学ぶ。
石牟礼道子“苦海浄土” 第4回「終わりなき問い」(最終回)

石牟礼道子“苦海浄土” 第4回「終わりなき問い」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

水俣病患者であるにもかかわらず「チッソは私だった」と自分自身の内なる罪をも同時に告発しようとする緒方正人さん。言語を絶する苦しみにさらされながらも「私たちは許すことにした」と語る杉本栄子さん。「絶対に許さないから握手をするんだ」といって原因企業であるチッソと対話をしようとする患者たち。そこには憎悪の連鎖を断ち切ろうとする水俣のえいちがある。「苦海浄土」から私たちが受け継ぐべきものを深く考えていく。
道元“正法眼蔵” 第1回「“身心脱落”とは何か」

道元“正法眼蔵” 第1回「“身心脱落”とは何か」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

自我意識を捨て、あらゆるこだわりをなくして、真理の世界に溶け込んでいく境地「身心脱落」。それは、病や苦悩、死すらもありのままに受け容(い)れる境地だと道元はいう。「身心脱落」すれば、何ものにも惑わされない悠々とした生き方がおのずと見えてくる。第1回は、道元の生涯をたどりつつ、「現成公案」の巻を中心に「正法眼蔵」を読み解き、「身心脱落」して世界をありのままに受け容れる生き方を学ぶ。
道元“正法眼蔵” 第2回「迷いと悟りは一体である」

道元“正法眼蔵” 第2回「迷いと悟りは一体である」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

我々は実は最初から悟りの世界の中にいる。それなのに迷いの中にいると思っている。いわば「悟り」も「迷い」もコインの裏表のようなもので実は一体なのだ。そのことに気づきさえすれば、悟りを求めてあくせくせず、迷ったら迷ったでよく、しっかり迷えばよい。その中にこそ真の悟りがあると道元はいう。第2回は、「生死」「唯仏与仏」の巻を中心に、私たち現代人にも通じる、迷いや不安の捉え方を学んでいく。