100分de名著

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100分de名著

一度は読みたいと思いながらも、途中で挫折してしまった古今東西の“名著”。この番組では難解な1冊の名著を、25分×4回、つまり100分で読み解いていく。

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『100分de名著』の動画一覧

本編

鴨長明“方丈記” 第1回 知られざる災害文学

鴨長明“方丈記” 第1回 知られざる災害文学

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「無常観」を表したことで知られる「方丈記」。実は前半のほとんどを、平安末期に起きた大火、つじ風、遷都、飢きん、大地震の記録に当てている。その描写力は、東日本大震災で多くのメディアが引用するほどリアルなものだ。さらに、災害に対する都会のぜい弱さ、庶民を顧みない政治のあり方、そして人々の記憶の風化現象を指摘するなど、いつの時代でも通用する視点で捉えている。災害記録文学として「方丈記」の魅力をひもとく。
鴨長明“方丈記” 第2回 負け組 長明の人生

鴨長明“方丈記” 第2回 負け組 長明の人生

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

鴨長明の自分史ともいえる「方丈記」だが、長明は、なぜか自分の過去については多くを語らない。方丈の庵(いおり)に住むようになったいきさつも「不運が重なり、居場所がない」と語るのみ。長明はなぜ世捨て人となり方丈記を書いたのか?同時代の貴族の日記や、長明自身が詠んだ歌からは、俗世間を離れたいと願いつつ、同時に栄達も諦めきれない、普通の人・長明の姿が浮かび上がる。方丈記に記されなかった長明の人生に迫る。
鴨長明“方丈記” 第3回 捨ててつかんだ幸せ

鴨長明“方丈記” 第3回 捨ててつかんだ幸せ

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

「方丈記」の後半、すべてを捨てた長明は、まるで人生の憂鬱から解放されたかのように、生き生きと過ごす。そこには、自分の不運を嘆き、人生を「諦める」のではなく、不運を悟った上で「執着」を捨て、それでも満足して生きていけることを発見した、長明の得意げな顔が見える。家を捨て、都を捨て、栄達を捨て、人間関係を捨てた鴨長明。その先に見えた幸せとは、なんだったのか?長明が到達した「無常」の境地を見つめる。
鴨長明“方丈記” 第4回 不安の時代をどう生きるか?

鴨長明“方丈記” 第4回 不安の時代をどう生きるか?

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「方丈記」の最後、鴨長明は突如立ちすくみ考える。「執着を捨てる」ことに執着する自分は、悟っていないではないかと。しかしその自問に答える術を知らないまま「方丈記」は終わる。作家で僧侶の玄侑宗久さんは、自分の考えさえも絶対だと決めつけない心の在り方を貫く長明の姿勢こそ、究極の「無常」ではないかと考えている。3.11後、心の在りようについて積極的に発言している玄侑さんと共に長明が残した問いかけを考える。
アインシュタイン“相対性理論” 第1回 光の謎を解き明かせ!

アインシュタイン“相対性理論” 第1回 光の謎を解き明かせ!

  • 24分 NHK見放題
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光速に近づくと時間が遅くなる?重力で宇宙空間がひずむ?常識とは、かけ離れた世界に感じられる相対性理論。アインシュタインは、なぜこのような理論を考えたのだろうか。20世紀初頭、当時の物理学者は光の謎を解明できずにいた。その謎に挑んだのが相対性理論だった。アインシュタインは、時間と空間は相対的に変化するという極めてユニークな発想に基づき、問題を解決。第1回は相対性理論が誕生するまでの経緯を語る。
アインシュタイン“相対性理論” 第2回 時間と空間は縮む

アインシュタイン“相対性理論” 第2回 時間と空間は縮む

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アインシュタインは「光の速度は、どの観測者から見ても、一定である」とした。この原理に基づくと、光速に近いような速い速度で移動する宇宙船の中では、時間がたつのが遅く感じられるという不思議な現象が起きる。変化するのは時間だけではない。宇宙船が速い速度で移動する時、宇宙船の中の人にとっては、周囲の空間が縮んで見えるという。第2回では、相対性理論の基礎から、時間と空間に関わる不思議な現象を解説する。
アインシュタイン“相対性理論” 第3回 驚きのエネルギー革命

アインシュタイン“相対性理論” 第3回 驚きのエネルギー革命

  • 24分 NHK見放題
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アインシュタインは光が最も速い理由について、光に質量がないからだとした。そして光以外の物質は速度が上がるにつれ質量が増すとした。例えばロケットの場合、光速に近づくにつれロケットの質量が増える。そのため次第に加速が難しくなり、質量ゼロの光に追いつけない。またアインシュタインは、物質の質量には膨大なエネルギーが隠されているとした。この理論に基づいているのが原子力だ。第3回では、エネルギーの謎に迫る。
アインシュタイン“相対性理論” 第4回 ゆがんだ宇宙 重力の正体とは

アインシュタイン“相対性理論” 第4回 ゆがんだ宇宙 重力の正体とは

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太陽と地球の間には重力が働いて互いに引き合っており、この力が釣り合っているので地球が回っていると、私たちは思いがちだ。ところがアインシュタインは、太陽の巨大な質量のために太陽の周りの空間が曲げられており、そのゆがみに沿って地球が進んでいると考えた。つまり重力とは空間が曲がることによって生まれる運動なのだ。第4回では、重力の正体を明らかにするとともに、ブラックホールの謎やタイムマシンの可能性を語る。
サン=テグジュペリ 星の王子さま 第1回 子どもの心を忘れずに

サン=テグジュペリ 星の王子さま 第1回 子どもの心を忘れずに

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物語は飛行士が思い出を語る形で進む。飛行士は幼いころ、画家になるのが夢だった。しかし才能を認めてもらえず、夢を諦めた。ある日、飛行士は砂漠に不時着し、星からやって来た不思議な王子に出会う。王子の純粋な質問に答えるうちに飛行士は、あることに気付く。自分が物足りない毎日を送っていたのは、子どものころの情熱を失っていたからだと。第1回では、子どもの心を持ち続けることが、人生にとってどんなに大切かを語る。
サン=テグジュペリ 星の王子さま 第2回 悲しい勘違い

サン=テグジュペリ 星の王子さま 第2回 悲しい勘違い

  • 24分 NHK見放題
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王子は飛行士にこれまでの旅を語り始める。ある日、王子の星にバラが咲いた。バラを見たのは初めてだった王子は感激して世話をするが、バラは強気で王子につれなかった。実はバラは、王子への愛を素直に表せなかったのである。王子は傷つき、星々を巡る旅に出る。そこには自己中心的な欲望にとらわれた大人たちがいた。王子はそうした大人たちとの出会いを通し成長する。そしてバラに対する思いも、大きく変わっていくのだった。
サン=テグジュペリ 星の王子さま 第3回 本当の絆のつくり方

サン=テグジュペリ 星の王子さま 第3回 本当の絆のつくり方

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7つ目の星・地球で、王子は5000本のバラが咲く庭を目にする。世界にひとつしかないと思っていたバラが、こんなにある。自分が愛したバラが、何の変哲もない花に過ぎなかったことを知り、王子はショックを受ける。するとキツネが王子に声をかけ、愛は時間によって育まれると王子に言う。共に過ごした時があるからこそ、かけがえのない唯一の存在になるのだと。王子はキツネとの出会いを通し、幸せと時間の意味を知る。
サン=テグジュペリ 星の王子さま 第4回 すべては心で変わる

サン=テグジュペリ 星の王子さま 第4回 すべては心で変わる

  • 24分 NHK見放題
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飛行機の修理は進まず、飲み水も尽きた。そこで王子は、井戸を探しに行こうと提案する。歩きながら王子は「月夜の砂漠が美しいのは、砂漠が井戸を隠しているからだ」とつぶやく。初対面の時と仲良くなった後では、人の印象が異なるように、世界は心によって違う姿を見せる。心の影響力の大きさを、王子は美しい言葉で表現したのだ。そして夜が明ける頃、ついに井戸が見つかる。それは2人の友情が、確かなものになった瞬間だった。
般若心経 第1回 最強の262文字

般若心経 第1回 最強の262文字

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わずか262文字に大乗仏教のエッセンスを凝縮した「般若心経」。現在広く用いられているのは、仏典を求めてインドに赴いた唐の玄奘三蔵の訳によるものだ。玄奘三蔵は膨大な経典を翻訳したが、「般若心経」の翻訳にあたって工夫したのが、読経したときの「音の響き」だった。なぜ玄奘三蔵は、音を重要視したのだろうか?第1回では「般若心経」の基本を押さえるとともに、「音」に込めた玄奘三蔵の思いを探っていく。
般若心経 第2回 世界は“空”である

般若心経 第2回 世界は“空”である

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世の中は、複雑な要因が絡み合いながら常に移り変わっている。そして世の中の変化のすべてを、人間が完全に予測することはできない。古代インドの仏教徒は、この不確かな世の中をどう捉えるべきか、さまざまな考察を巡らせた。その中から生まれてきたのが「空」の思想だ。般若心経は、私たちは「空」のもとで生きているとした。そして人間が、どのような心構えで人生を送るべきなのかを語っている。第2回は「空」とは何かに迫る。
般若心経 第3回 “無”が教えるやさしさ

般若心経 第3回 “無”が教えるやさしさ

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般若心経は、知識を得ることで満足してしまい、真実を理解する努力をしなくなることを戒めている。その一方で、悟りにゴールはないという。人間は永遠に未完成な存在であり、完成することはあり得ないからだ。こうした考え方の背景には、自分自身の悟りよりも、多くの人を慈悲の心で救おうとした思想が隠されている。第3回では、般若心経にある“無”という文字を通して、その中に隠された“やさしさ”をひもといていく。
般若心経 第4回 見えない力を信じる

般若心経 第4回 見えない力を信じる

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僧侶で作家の玄侑宗久さんを招く。玄侑さんにとって、般若心経は「生きる勇気を与える呪文」だと語る。人間は言葉によって世界を認識している。しかし言葉には、限界がある。そこで人間の生命力に直接働きかける「呪文」として生み出されたのが、般若心経だというのだ。最終回では、いにしえの人々が般若心経に寄せてきた思いをひもときながら、お経の音の響きが、人の心にどんな影響を与えるのか、その力を考える。
夏目漱石“こころ” 第1回 私たちの孤独とは

夏目漱石“こころ” 第1回 私たちの孤独とは

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信頼していたおじに裏切られ、また親友を裏切ってしまった先生は他人のエゴと自分のエゴの醜さを痛感し、人を信じることが出来なくなっていた。先生は自意識が高かった。そのため悩みを抱え込み、他人に胸襟を開くことが出来なかった。孤独は、夏目漱石が生涯をかけて追ったテーマだ。漱石は文明の発展が人の孤独を加速させると考えていたからだ。第1回では、漱石の英国留学の経験から、「こころ」に描かれた孤独の正体に迫る。
夏目漱石“こころ” 第2回 先生という生き方

夏目漱石“こころ” 第2回 先生という生き方

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「こころ」が書かれたのは、日本が日露戦争に勝利し、近代化が一段落した時代だ。それは同時に、社会の目標がなくなり、“自分探し”の時代が始まったということでもあった。郷里の実家の存続や自分の出世には関心がなかった「私」は、もっと自分を大切にする生き方をしたいと願っていた。故に、人生の師を求めて「先生」に近づいたのだ。第2回では「私」と「先生」の関係から、生きる指針が見つからない苦悩を見つめる。
夏目漱石“こころ” 第3回 自分の城が崩れる時

夏目漱石“こころ” 第3回 自分の城が崩れる時

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先生の親友だったKは、実家から勘当され、働きながら学校に通っていた。Kは先生とは性格が違い、他人に関心を示さないタイプだった。そして自分の信念を何より信じていた。こうしたKの態度は、実は強さによるものではなく、他人と距離を置くことで孤独から目をそらしているだけだった。しかしお嬢さんを先生に奪われた時、Kは初めて自らの孤独に気づき、自殺する。第3回では、自我という城が崩れた時の敗北感について探る。
夏目漱石“こころ” 第4回 あなたは真面目ですか?

夏目漱石“こころ” 第4回 あなたは真面目ですか?

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先生はなぜ、妻ではなく、私に全てを打ち明けたのだろうか。先生は私に「あなたは真面目ですか」と問いかけた。個人がバラバラになっていく時代、相手を信じ、自分自身を投げ出すことは非常に難しい。「真面目ですか」という問いかけは「あなたを信じて良いのか」という先生の魂の叫びだったのだ。第4回では、ゲストに夏目漱石ファンとして知られる作家・島田雅彦さんを迎え、漱石が次世代に託したメッセージについて語り合う。

PV

[お試し] レヴィ=ストロース“野生の思考” 第2回「野生の知財と“ブリコラージュ”」再生
[お試し] レヴィ=ストロース“野生の思考” 第2回「野生の知財と“ブリコラージュ”」
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ありあわせの素材を使い、さまざまなレベルでの細かい差異を利用して本来とは別の目的や用途のために流用する思考方法「ブリコラージュ」。未開人の思考法には近代化の中で私たちが見失ってしまった、理性と感性を切り離さない豊かな思考の可能性が潜んでいる。動植物など経験的な素材を使って精緻な知の体系を築き上げる「神話」はその代表例だ。第2回は近代知と対比し「ブリコラージュ」と呼ばれる思考法の豊かな可能性に迫る。
[お試し] レヴィ=ストロース“野生の思考” 第4回「“野生の思考”は日本に生きている」(最終回)再生
[お試し] レヴィ=ストロース“野生の思考” 第4回「“野生の思考”は日本に生きている」(最終回)
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レヴィ=ストロースは晩年、何度も日本を訪れた。文楽を観劇し、職人たちの仕事ぶりを見学するなど、精力的に日本各地を巡った彼は、その豊かな文化、世界観に驚き、「野生の思考は、日本にこそ生きている」と考えた。各地で行われた講演録を読み解くと、日本文化の中に、今後の社会を変えていく大きな可能性を見つけることができる。第4回は、彼が提唱した「野生の思考」が、どのような形で日本の中に生きているのかに迫る。
[お試し] 中原中也詩集 第1回「“詩人”の誕生」再生
[お試し] 中原中也詩集 第1回「“詩人”の誕生」
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ふだん「詩」に接することが少ない私たちでも、ときに「詩のことば」が胸を貫くことがある。では、人はなぜ詩を書くのか? そして、人はどんなときに詩を読みたいと思うのか? 中原中也が自らの言葉を見つけ、詩人になっていくまでの人生を見つめていくと、そうした疑問がするするとほどけてくる。第1回は、「汚れつちまつた悲しみに…」「春の日の夕暮れ」といった代表作を読み解き、一人の詩人が誕生するまでを見つめる。
[お試し] 中原中也詩集 第2回「“愛”と“喪失”のしらべ」再生
[お試し] 中原中也詩集 第2回「“愛”と“喪失”のしらべ」
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長谷川泰子との恋、小林秀雄との三角関係、そして別離。その苦悩が中也を詩人にしたともいわれている。切ないまでの恋心、そして別離の悲しさ。あふれ出すような激烈な思いが「ことば」として結晶していくとき、そこに「詩」が生まれるのだ。第2回は、「盲目の秋」「朝の歌」といった中也の詩を通して、「愛」や「喪失」が人間に何をもたらすのかや、そうした苦悩にぶつかったときに生まれる言葉の奥深さを明らかにしていく。
[お試し] 中原中也詩集 第3回「“悲しみ”と“さみしさ”をつむぐ」再生
[お試し] 中原中也詩集 第3回「“悲しみ”と“さみしさ”をつむぐ」
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中也の代表作「生い立ちの歌」「月夜の浜辺」を読み解いていくと、「悲しみ」や「さみしさ」という感情が幾重にも織りつむがれた複雑なものであることをあらためて感じさせてくれる。そして何度も繰り返されるリフレインは、まるで包み込むようにその「悲しみ」「さみしさ」を鎮めてくれる。中也は、「悲しみ」「さみしさ」をさまざまな言葉でつむいでいくことで、私たちにその感情の奥深さをあらためて教えてくれるのだ。
[お試し] ガンディー“獄中からの手紙” 第4回「よいものはカタツムリのように進む」(最終回)再生
[お試し] ガンディー“獄中からの手紙” 第4回「よいものはカタツムリのように進む」(最終回)
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近代が追い求めてきた価値と正反対のものを称揚するガンディー。安価な海外製品を買うよりも、手作業で作った自国産品を作り使おうという「スワデーシー」はその代表例だ。それは「隣人に対する義務」「豊かな時間」を取り戻す宗教的な行為でもある。「受動的抵抗」とも呼ばれたその運動の数々は、暴力を伴う前のめりな運動よりもはるかに大きなうねりを巻き起こした。ガンディー思想の根底に流れる宗教観、労働観に迫る。
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第1回「自然からもらってきた物語」再生
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第1回「自然からもらってきた物語」
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首に手帳とペンをぶら下げて夜の山を歩きながら言葉を連ねていったという賢治。彼は自然から何らかのエネルギーをもらい、まるで自然と一体化するように作品を作っていった。賢治の童話作品を読んでいくと、自然界こそ彼の創作の源だったことがわかる。第1回は、「注文の多い料理店」におさめられた童話などを中心に、賢治と自然との関わり方を読み解き、自然を奥深く感じ取って作品にしていく豊かな感受性を学んでいく。
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第2回「永遠の中に刻まれた悲しみ」再生
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第2回「永遠の中に刻まれた悲しみ」
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自らの詩のことを「心象スケッチ」と呼んだ賢治。心象とは、宇宙や無限につながるものであり、人間の心象を描くというのは、個人的なものを越えて普遍的なものをスケッチすることだと賢治はいいたかったのだという。妹トシの死への悲しみを刻印した一編「永訣の朝」も、単に個人の悲しみだけではなく、人間の「生と死」という絶対的な真実をこそ記そうとしたのである。第2回は、賢治が向き合った「生と死」の問題に迫っていく。
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第3回「理想と現実のはざまで」再生
[お試し] 宮沢賢治スペシャル 第3回「理想と現実のはざまで」
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賢治ほど、現実と理想のギャップで悩んだ人間は少ない。父親に反発しながらも経済的に頼らざるを得ない負い目。農民の幸せを願って創設した「羅須地人協会」が誰からも理解されずに挫折したこと。病弱のために仕事を全うできなかったこと。その苦悩と、必死の願い、祈りの全てが込められた作品が「雨ニモマケズ」であり、理想と現実のせめぎあいを描いたのが「なめとこ山の熊」などの童話だった。
[お試し] 陳寿“三国志” 第2回「曹操 乱世のリーダーの条件」再生
[お試し] 陳寿“三国志” 第2回「曹操 乱世のリーダーの条件」
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その戦略や政策があまりにも革命的で時代を超越していたと評価される曹操。かつての敵を精鋭部隊に育てる「人材登用術」、兵糧の確保のために流人となった農民を活用する「屯田制」、儒教に対抗して新しい文化を育てる「建安文学」のサロン作りなど、時代に先がけたアイデアは後の律令(りょう)体制の基礎ともなっていくのだ。第2回は、曹操が実行したさまざまなアイデアの適否を読み解き、乱世に生き残るリーダーの条件を探る。
[お試し] 大岡昇平“野火” 第2回「兵士たちの戦場経済」再生
[お試し] 大岡昇平“野火” 第2回「兵士たちの戦場経済」
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極限状況に追い込まれた人々は、日常とは全く異なった原理に突き動かされていく。絶対的な孤独の中で結ばれていく疑似家族の絆、「塩」や「たばこ」といった希少物資が人と人を結びつける奇妙な戦場経済、絶望の果てに行われる発作的な殺人…などなど。必死に「人間性」に踏みとどまろうとしながらも、転がり落ちるように動物化していく人間たちの姿が赤裸々に描かれていく。極限状況下で展開される人間の行為の意味を問う。
[お試し] 大岡昇平“野火” 第3回「人間を最後に支えるもの」再生
[お試し] 大岡昇平“野火” 第3回「人間を最後に支えるもの」
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飢餓のため、人肉食への欲望にとりつかれる田村一等兵。死を目前にした将校から、死後に自分の腕を食べてよいという遺言を聞き、心が揺れ動く。その肉を切り裂こうとした右手を左手が力強く制止した。やがて、田村は大自然の中に「神」の姿を見る。それは狂気の中の「幻想」だったのか? それとも人間の奥底に眠る「良心」だったのか? そして、彼に最後まで人肉食を思いとどまらせたものとは何だったのか?
[お試し] 大岡昇平“野火” 第4回「異端者が見た神」(最終回)再生
[お試し] 大岡昇平“野火” 第4回「異端者が見た神」(最終回)
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大岡昇平の問いかけは、現代の私たちを揺さぶり続ける。2度にわたって映画化もされ、国際的にも大きなインパクトを与え続けてきた「野火」。その影響は今も脈々と伝わっているのだ。第4回は、映画監督の塚本晋也さんをゲストに招き、映画化の経緯や自分自身の解釈も交えて読み解いてもらうことで、「野火」という作品が与えた後世への影響や現代の私たちがこの作品から何を受け取るべきかを考えていく。
[お試し] アーレント“全体主義の起原” 第2回「帝国主義が生んだ“人種思想”」再生
[お試し] アーレント“全体主義の起原” 第2回「帝国主義が生んだ“人種思想”」
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「帝国主義」が猛威をふるった19世紀。西欧人たちが自分たちとは全く異なる現地人と出会うことで、彼らを未開な野蛮人とみなし差別する「人種主義」が生まれる。一方、植民地争奪戦に乗り遅れたドイツやロシアでは、中欧・東欧の民族的少数者たちの支配を正当化する「民族的ナショナリズム」が生み出される。第2回は、全体主義につながる「人種主義」「民族的ナショナリズム」がどのように生まれたかを明らかにしていく。
[お試し] アーレント“全体主義の起原” 第4回「悪は“陳腐”である」(最終回)再生
[お試し] アーレント“全体主義の起原” 第4回「悪は“陳腐”である」(最終回)
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アイヒマンは収容所へのユダヤ人移送計画の責任者。その裁判を傍聴し、「悪の権化」と目された彼の姿に接したアーレントは驚がくした。実際の彼は、与えられた命令を淡々とこなす陳腐な小役人だったのだ。自分の行いの是非について全く考慮しない徹底した「無思想性」。その事実は「誰もがアイヒマンになりうる」という可能性をつきつける。第4回は「人間にとって悪とは何か」「悪を避けるには何が必要か」を考える。
[お試し] ラッセル“幸福論” 第1回「自分を不幸にする原因」再生
[お試し] ラッセル“幸福論” 第1回「自分を不幸にする原因」
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ラッセルは「幸福論」を説き起こすにあたり「人々を不幸にする原因」の分析から始める。その最たるものはネガティブな「自己没頭」。それには、「罪びと」「ナルシスト」「誇大妄想狂」の3つのタイプがある。いずれも自分自身にとらわれすぎることが不幸の原因であり、ラッセルは、自分自身への関心を薄め、外界への興味を増進していくことを薦める。第1回は、ラッセルの人生と、人々を不幸にしてしまう原因を解説する。
[お試し] ラッセル“幸福論” 第2回「思考をコントロールせよ」再生
[お試し] ラッセル“幸福論” 第2回「思考をコントロールせよ」
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不幸を避け幸福を招き寄せるには「思考のコントロール」が最適であると考えるラッセルは、その訓練法を具体的に伝授する。「悩みを宇宙規模で考える」「無意識へ働きかける」「退屈に耐える」「比較をやめる」……誰もが一歩ずつ踏み出せるちょっとした実践の積み重ねが深刻な悩みの解消へとつながっていくというのだ。第2回は、不幸に傾きがちなベクトルをプラスに転換する「思考のコントロール方法」を学ぶ。
[お試し] ラッセル“幸福論” 第3回「バランスこそ幸福の条件」再生
[お試し] ラッセル“幸福論” 第3回「バランスこそ幸福の条件」
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人は何かにつけ一方向に偏りがち。それが幸福になることを妨げているというラッセルは、絶妙なバランスのとり方を提案する。たとえば「努力とあきらめ」。避けられない不幸に時間と感情をつぎこんでも意味はない。潔くあきらめ、その力を可能なことに振り向けることで人生はよりよく進むという。趣味も絶好のバランサーになる。第3回は、極端に走りがちな人間の傾向性にブレーキをかける、ラッセル流のバランス感覚を学んでいく。
[お試し] ラッセル“幸福論” 第4回「他者と関わり、世界とつながれ!」(最終回)再生
[お試し] ラッセル“幸福論” 第4回「他者と関わり、世界とつながれ!」(最終回)
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「幸福な人とは客観的な生き方をし自由な愛情と広い興味をもっている人」と結論づけるラッセル。客観的な生き方とは、自我と社会が客観的な関心や愛情によって結合されている生き方であり、「自由な愛情と広い興味をもつ」とは、自分の殻に閉じこもるのではなく外に向けて人や物に興味を広げている状態のことだという。第4回は、その後の平和活動にもつながる、自我と社会との統合を理想とした、独自の幸福観を明らかにしていく。