「上総の風土が生んだ物語」本作は木更津・上総の文化発展の為に「かずさ映画製作委員会」を発足し、企画がスタート。木更津が舞台の歌舞伎「与話情浮名横櫛」を物語に落とし込み、上総出身で明治末期から大正に活躍した肖像画家・柳敬助氏をモチーフに夢を追いかけ故郷を後にした男と故郷に残らざるを得なかった初恋の女性の時を超えた恋物語をオール木更津ロケにて完成させた。プロデューサー、共同脚本、出演の3役を務めたのは俳優・脚本家のカマチ。2007年に製作した映画『カマチョップ』は劇場公開後、ニューヨーク・東京フィルムフェスティバルにて上映されるなどインディペンデント映画の金字塔を打ち立てた。監督は『東京失格』で第25回バンクーバー国際映画祭ドラゴン&タイガーコンペティションノミネート、第36回ロッテルダム国際映画祭正式招待、Cinema Digital Seoul 2007観客賞を受賞、2013年には『恋人たち』を制作しハンブルグ日本映画祭にて上映された井川広太郎。本作ではハイスピードでのモンタージュ・シークエンスを配し、独特な世界観を構築。主演はデビュー以来、多くの映画監督たちに起用され続けている長宗我部陽子。時空を超えて初恋を想い続ける女性・海子(あこ)を見事に演じた。また、海子が出会ってきた人たちを実力派俳優たちが演じ、さらに海子の人間像を浮かび上がらせている。