『24時間テレビ』のために作られたスペシャルアニメの第7弾は、宇宙でも未来でもなく、現代が舞台、しかも物語進行と現実の時間経過がシンクロする、という古くは『真昼の決闘』、最近では『ニック・オブ・タイム』などが使った手法を用いて物語のリアリティーを高めています。
いままでのように手塚治虫の人気キャラクターのゲスト出演もいっさいなく、あくまでも「いまここにある危機」をこそ手塚治虫は描きます。原案、構成、演出、キャラクターデザイン、作画監督、原画、動画、さらに色指定と、ひとり9役で奮闘する手塚治虫の熱意に圧倒されてください。
いまここにある危機。それは「遺伝子組換え実験」です。
これは政府が遺伝子組換え実験を正式に許可した1984年に製作されました。