推理小説好きが高じ、警察官を目指していた楊凌は、夢破れて不動産会社の営業担当として働いていた。理想の仕事ではなかったが、与えられた環境でベストを尽くして成績は年間トップ、昇進も決まった。そんなある日、楊凌は同僚たちと体験型推理ゲームの店へ。「古代王朝・大奉」が舞台のゲームをプレイすることになるも、資料を渡され説明を聞いているうちに意識が朦朧とし、気がつくと大奉王朝の長砳県衙捕吏・許七安という人物になっていた。しかも目を覚ました場所は、古めかしい牢の中。なんでも許七安の叔父・許平志が大量の税銀を盗んだ罪で一族もろとも捕えられ、許七安も追放処分を待つ身だったのである。これはゲームか、現実か。とにかく疑いを晴らさなければ先はない。楊凌は高校で習った化学の知識と得意の推理力で、税銀盗難事件の真相を突き止める。こうして許平志の嫌疑は晴れ、一家は救われたのだった。
人が空を飛び、術で火や水を操る大奉は、現代人から見ると小説や映像コンテンツの中のファンタジーの世界だったが、楊凌は許七安としてここで生きる覚悟をし、捕吏の職務に励み始める。そんななか彼の卓越した推理力、大奉にはない科学の知識、そして官吏の汚職や弱い者いじめを捨ておけない正義感が、大奉の警備警察機関「打更人」の首領・魏淵の目に留まり、打更人の「銅鑼」に採用される。だが実は大奉の治安維持という役割は彼らの表の顔にすぎなかった。許七安は一癖も二癖もある仲間たちと共に事件を解決するうちに、王朝を脅かすある勢力に立ち向かうことになる。