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本編

昭和極道史

昭和極道史

  • 87分 
  • 2日間 330 pt 〜

古くから東京・錦糸町に一家を構えていた吉井組は、城東地区一帯制圧を目論む新興暴力団の大関組々長・大関重作のために取漬され、解散した。親分の吉井林太郎は闇討ちされ、あとに残ったのは幹部の沢木隆次と、その舎弟の神谷政男の二人だけであった。親分の仇と一家の恨みを晴そうとする二人は大関を狙うが、怪我を負った神谷は途中で倒れ、沢木も大関を負傷させたものの多勢の子分に阻まれてしまい、警察の手にかかって刑務所送りとなる。5年後、出所する沢木を出迎えたのは、ムショ仲間で互に“兄弟”と呼び合う間柄の関西昭栄会若衆頭・中原敬三であった。沢木は出所を機会にやくざの足を洗うつもりであったが、中原の好意を無に出来ず、不本意ながら昭栄会々長・成島栄三郎の世話を受けることになった。成島は関西地区の制圧を終え、関東進出の野望に燃えていた。その成島にとって沢木は絶体見逃すことの出来ないタレントであったのだ。沢木に東京行きの話があった時には、彼自身薄々成島の腹を読んでいたが、足を洗うという理由で引き下るわけにもいかず、一宿一飯の義理だけは果さねばと東京行きを承知する。