耳をすませば、あなたにも聞こえてくるはず。
本当の声が。
河森正治監督が現代社会を生きる人々に問題提起した異色作。高校生の樹奈はバイク事故で臨死状態になった時、クリス少年の意識体から使命を授かって生還。変身してラージャと呼ばれる怪物と戦うが……と、ここまではスーパーヒロインものに見える。
だが実はラージャを殺してはいけないと判明したあたりから独特の展開が始まる。樹奈のはらうべき汚れとは、自然の摂理に反し便利一辺倒で進歩した現代文明から発生する諸問題のこと。原子力、ファストフード、遺伝子組み換え、学級崩壊などが、樹奈の視点を通じて観客に突きつけられる。制作のサテライトが得意とするCGを多用した美麗なアクション画面で、ユニークなドラマが描かれていく。【アニメ評論家・氷川竜介】
配信開始日:2017年04月01日
『地球少女アルジュナ Director's Edition 』の作品動画を一覧にまとめてご紹介!
第一章 時のしずく
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事故で瀕死の重傷を負った樹奈は現代文明の行き着く姿、穢れた地球の未来を知ってしまう。大地の悲鳴が彼女の魂を切り裂き、さいなむ。そんな彼女の前に現れる謎の美少年クリス。「もしも地球の未来を開くならば、いま一度、命をさずけよう」ラージャという謎の存在と戦う運命を担わされる樹奈。運命の先に光はあるのか?
第2話~第13話
1,848 pt
第2話~第4話
528 pt
第5話~第8話
704 pt
第9話~第13話
880 pt
第二章 青い光
220 pt
巨大発電所に襲いかかるラージャ。テレサたちシード局員は、発電所所長とともに、懸命にこれを阻止しようとする。しかし、突然、戦いの場にたたきこまれた樹奈は、自分を見失い、恐怖と怒りから"力"を解放してしまう。額の時のしずくが煌めきを放ち、見たこともない巨大な影が、ラージャと樹奈のあいだに立ちはだかった。
第三章 森の涙
220 pt
クリスはいう。「おまえの身体は汚れきっている。浄化せねばならない」そして、樹奈は人のかよわぬ山の中へと突き落とされる。原生林の中を、樹奈はあてどなくさまよう。容赦ない自然の猛威、襲いくる空腹、喉の渇き、そして、孤独。樹奈は、この苦しみになんの意味があるのかとクリスを呪う。
第四章 転生輪廻
220 pt
山中で奇跡的に遭遇することのできた樹奈と時夫。ふたりの前に現れる謎の老人。戦いと放浪の果てにおとずれた静寂の一時。ひなびた廃村で、時夫と樹奈は、老人が見せてくれた不思議な畑にとまどう。「よく見てみろ。いま、目の前で何が起きているのか」生い茂る雑草と飛び交う虫の中で、樹奈は果して何を見出すのか…。
第五章 小さきものの声
220 pt
神戸に戻ってきた樹奈の耳許に、あざわらうようなクリスの声が聞こえてくる。「おまえは街に耐えられるか?」 時のしずくの力で、食べ物や都会の隠された姿が見えるようになってしまった樹奈には、いつも見過ごしてしまっている不自然な歪みが、痛いほど感じられる。「日常」という怪物に樹奈は押し潰されそうになり…。
第六章 はじめの一人
220 pt
家族の元を去った父親と再会する樹奈。ふたりの間のわだかまりは溶けることなく、時間だけが過ぎていく。樹奈はいつも通りに授業を受けるが、鋭敏化した感覚は教師の言葉の歪みに反応してしまう。まるでロボットのように授業を受けているクラスメートたちに怖れさえ感じる樹奈。恐怖は増殖し、姿を変えて樹奈に襲いかかる。
第七章 見えない言葉
220 pt
樹奈を助けるだけでなく、世界に出現するラージャと対峙しなければならないクリスは、病状が悪化。彼のことを救えない自分の無力さを呪うシンディ。彼女は、独断で樹奈をシード極東支部の地下神殿に眠る、クリスの許に連れてきてしまう。瀕死のクリスに触れた時、封じられていた「力」がよみがえり、樹奈たちを呑みこむ。
第八章 とおい雨
220 pt
そぼふる雨は、人の心を憂いで満たすのだろうか?仲の良いカップルだったはずの樹奈と時夫に訪れる破局の危機。樹奈が「選ばれし者」になってしまったがゆえに、ふたりの間はぎくしゃくとしたものになっていく。聖なる弓・ガンディーバをあやつる樹奈でも、恋の前にはひとりの少女にすぎない…。
第九章 生まれる前から
220 pt
時夫がさゆりと会っているのを見てしまった樹奈の心は揺れる。そんな樹奈を見透かしたかのように現れたシンディは、樹奈と時夫はもうお終いじゃないのと告げる。自分には分かるのだと。子宮の中の赤ん坊の頃から人の善意も悪意も感じさせられてきたのだと。胎児の記憶なんて信じられない樹奈に、彼女は耳をすませと言い…。
第十章 ゆらぐ遺伝子
220 pt
バイオハザードが危惧される研究所に単身乗りこむ樹奈。が、そこの責任者は時夫の父、昭夫だった。樹奈の懸命の説得を一蹴する昭夫。動きだしたプロジェクトを、たったひとりの少女のあやふやな予感でやめるわけにはいかない。そこへ時夫が現れる。そんな時、バイオ研究所めがけて、巨大なラージャが迫りつつあった…。
第十一章 かえらざる日
220 pt
アメリカのTI能力者が倒れ、急遽、樹奈がニューヨークに派遣される。そこで彼女は、ひとつの文明の行きつく姿を見る。大量に消費される商品、大量に排出されるゴミ、そのゴミの上に成り立つ文明。それでいながら、多くの人が必ずしも幸せでいられない。はたして、人はその循環を断ち切ることができるのか。
第十二章 国ほろびて
220 pt
ついに破局が始まる。おびただしい数のラージャの侵攻で、逃げ惑うことさえままならず、ただ混乱に陥る人々。一方、樹奈はTI能力者として、シード合衆国支部に軟禁される。時夫が、母が、姉が苦しんでいるのに何もしてやれない焦燥感が、彼女の体を内側から苦しめる。はたして、樹奈は時夫たちを助けることが出来るのか。
第十三章 今
220 pt
すべてをかなぐり捨てて時夫の許へむかう樹奈。そして始まる激しい戦い。街を埋め尽くすラージャの群れめがけて、ガンディーバが唸り、無数の矢が大地に降り注ぐ。怒りにわれを忘れた彼女の前に、ついに、巨大な"敵"が姿を現す。さぁ、目覚めよ樹奈。この星の危機を救うために…。
作品のあらすじやキャスト・スタッフに関する情報をご紹介!
主人公は普通の女子高生だった有吉樹奈。ある日交通事故で瀕死の重傷を負った彼女は、生と死の狭間で「死にかけた地球」の未来を視てしまう。そして、謎の存在・羅亜邪(ラージャ)と戦う運命を担わされる樹奈。彼女の行く手に広がるものは……? テレビ未放映の第9話を追加して構成する全13話バージョンで配信!
原作・シリーズ構成・監督
河森正治
シリーズ構成
大野木 寛
キャラクターデザイン
岸田隆宏
デザインサポート
佐山善則
デジタルコーディネート
竹内康晃
3Dモーション監修
板野一郎
美術監督
太田大、野村正信
色彩設計
笠森美代子
美術設定
平澤晃弘
音楽
菅野よう子
音響監督
三間雅文
副監督
佐藤英一
アニメーション制作
サテライト
製作年
製作国
日本
(C)2001 アルジュナ製作委員会