アキ・カウリスマキ監督最新作にして復帰作となる『枯れ葉』は、孤独を抱えながら生きる女と男が、人生で最初で最後のかけがえのないパートナーを見つけようとする心優しいラブストーリー。2023年のカンヌ国際映画祭の審査員賞、2023年国際批評家連盟の年間グランプリに見事輝き、本年度アカデミー賞国際長篇映画賞部門のフィンランド代表にも選出された。また本国フィンランドでは、カウリスマキ最大のヒット作『過去のない男』をしのぐオープニング動員数を記録。カウリスマキ史上最高のラブストーリー『枯れ葉』は、ヒロインの圧倒的な存在感など随所に新しさを感じさせながら、お馴染みのとぼけたユーモアや抜群の音楽センスにもさらに磨きのかかった、いわばカウリスマキの集大成ともいえる作品。監督自ら、労働者3部作(『パラダイスの夕暮れ』『真夜中の虹』『マッチ工場の少女』)に連なる“第4作目”」と位置付ける本作には、『街のあかり』のヤンネ・フーティアイネンや『希望のかなた』のヌップ・コイヴ、そしてカウリスマキの愛犬が登場するなど、過去のカウリスマキ作品とのつながりも見られる。