連続テレビ小説 ゲゲゲの女房
[お試し] 第 55回 こんにちは赤ちゃん
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布美枝(松下奈緒)は病院で検査を受け、初めての子供を妊娠していることがわかる。茂(向井理)にどう伝えようかとあれこれ考える布美枝だったが、下宿人として家賃収入をもたらしてくれていた中森(中村靖日)が漫画家として身を立てることをあきらめて郷里へと帰ることになる。家計が厳しくなることを茂が心配している様子を見て、布美枝は新しい命のことを茂に切り出すことができなくなってしまう。
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本編
結婚式のあと、夜になってようやく酔いがさめた茂(向井理)は、布美枝(松下奈緒)に幼いころの“のんのんばあ”との不思議な思い出を話して聞かせる。翌朝、茂はなかなか起きてこない。布美枝は修平(風間杜夫)と絹代(竹下景子)と朝食をともにしながら、ふたりの個性に強い印象を受ける。
結婚式の翌日、ついに布美枝(松下奈緒)が故郷を旅立つ朝がきた。源兵衛(大杉漣)以外のミヤコ(古手川祐子)たち家族が布美枝を見送りに駅のホームにやってくる。涙の別れのあと、東京へと向かう汽車のなかで、茂(向井理)の旧友・浦木(杉浦太陽)があらわれ、布美枝たちに絡んでくる。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)を乗せた汽車は東京駅に着き、つきまとう浦木(杉浦太陽)を振り切るようにして茂は布美枝を連れ、調布の家へと向かう。あこがれの大都会での暮らしを予想していた布美枝だったが、ふたりの乗った車はどんどん郊外へと向かっていく。都会の雰囲気などまったくないところに車は止まり、そこで布美枝が見たのは…。
茂(向井理)が布美枝(松下奈緒)を招き入れたのは、おんぼろの一軒家だった。以前に見た写真から、瀟洒(しょうしゃ)な家を想像していた布美枝だったが、実際の家は予想とはかけ離れたものだった。しかも、茂は仕事部屋に閉じこもってしまい、茂の兄の雄一(大倉孝二)がやってきたり、集金人が押しかけてきたりと、布美枝は戸惑うことばかりで…。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の調布での新婚生活が始まった。茂の暮らしは驚くほど貧しいものだった。商店街に出かけた布美枝は、買い物客のテンポの早さにめんくらい、いきなり引ったくりにあってしまう。犯人の原田(中本賢)を追いかけて、捕まえてくれた貸本屋の女主人・田中美智子(松坂慶子)との出会いが、布美枝の心に残る。
布美枝(松下奈緒)のもとを赤羽に住む姉の暁子(飯沼千恵子)が訪ねてくるが、茂の兄・雄一(大倉孝二)の家族連れで風呂を借りにくるという非常識ぶりに、布美枝も暁子もあっけにとられる始末。美智子(松坂慶子)がひったくり犯の原田(中本賢)を店に雇っていることに、布美枝は驚く。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の家に浦木(杉浦太陽)が、売れない漫画家の中森(中村靖日)を連れて来て、金の無い中森を安い家賃で住まわせてやってほしいという。収入が不安定な茂は、新婚家庭に見知らぬ同居人を置くという、むちゃな申し出を受け入れてしまう。
布美枝(松下奈緒)は、茂(向井理)と中森(中村靖日)の近くにいることで、茂の暮らしが思った以上に厳しいものであることがわかってきた。布美枝は散らかり放題の茂の部屋を良かれと思って掃除するが、茂からそのことを強くしかられ、夫婦の間にはぎくしゃくした空気が漂う。
布美枝(松下奈緒)は、美智子(松坂慶子)がひったくり犯の原田(中本賢)を「こみち書房」の手伝いとして雇い、そのアルバイト代で彼の懐をあたためてやろうという優しさの持ち主であることを知る。ある日、茂(向井理)が自転車を買って帰ってきた。布美枝はその突然の贈り物に感激する。
布美枝(松下奈緒)が茂(向井理)に連れて行かれたのは、調布の深大寺だった。お互いのことを何も知らずに結婚したふたりにとって、それは初めてのデートだった。お見合いのときのお互いの印象を語り合うふたり。ようやく夫婦らしい雰囲気になりかける布美枝と茂だった。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の調布の家に、売れない漫画家の戌井(梶原善)が訪ねてくる。戌井は偶然読んだ茂の漫画に感動したことや、作家を大事にしない貸本漫画業界がいかにだめかを切々と語る。そして、足にけがをした茂の代わりに、布美枝が原稿を届けに貸本漫画出版社を訪れると…。
布美枝(松下奈緒)が茂(向井理)の代わりに原稿を届けに行った出版社の富田社長(うじきつよし)は、浦木(杉浦太陽)と何かを共謀しているようだった。帰り道、布美枝は「こみち書房」で、茂の漫画を愛読する若い工員・太一(鈴木裕樹)と出会う。その翌日、村井家にあらわれた浦木は、「少年戦記の会」の発足を宣言する。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)に「少年戦記の会」の発足を宣言する浦木(杉浦太陽)。茂の描く戦記漫画の読者を対象に、会報の発行や会員制の通信販売を始めようというのだ。「茂の描く暗い戦争漫画だけでは、十分な稼ぎにならない」というのがその理由だった。しかし茂は、美化されたものではなく、体験に根ざしたリアルな戦争を描こうとしていた。
「少年戦記の会」の怪しげな看板のせいで警察から疑われる騒動はありながらも、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)はふたりで力を合わせて会報作りをしていた。しかしある日、浦木(杉浦太陽)の発案した通信販売の商品の粗雑さのせいで返品の山が築かれてしまい、会は頓挫することに…。
「少年戦記の会」が行き詰まり、会報の郵送費を自分たちで負担しなくてはいけなくなった布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)。気持ちがふさぐふたりだったが、少数の読者から「墓場鬼太郎」の再開を求める投書が富田(うじきつよし)の会社に届き、富田の決断でついに連載の再開が決定する。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)は、「墓場鬼太郎」の連載再開に胸を躍らせた。必死に原稿用紙に向かう茂の姿を見て、布美枝は何か自分に手伝えることはないかと思う。何も手助けできずにいる布美枝だったが、茂から原稿の一部にペンを入れてほしいと頼まれ、布美枝は茂と肩を並べ「鬼太郎」をともに仕上げていく。
茂(向井理)は、富田(うじきつよし)の依頼で「墓場鬼太郎」の執筆に全力を注いでいた。布美枝(松下奈緒)は、出来上がったその本を宣伝するうち、自分が“水木しげるの妻”であることを美智子(松坂慶子)に知られることに…。「少年戦記の会」の失敗以来、姿をくらましていた浦木(杉浦太陽)がまた現れ、茂は激怒する。
布美枝(松下奈緒)は、まだ出会う前の茂(向井理)の話を聞くことが楽しかった。茂の漫画は刊行されるが、富田(うじきつよし)は会社の資金繰りが苦しく原稿料を払おうとしない。家計の苦労が続くある日、茂がかつて神戸に住んでいたころの紙芝居の師匠・杉浦音松(上條恒彦)が、ふいに訪ねてくる。
布美枝(松下奈緒)は、茂(向井理)と音松(上條恒彦)のかつてを懐かしむ話に耳を傾ける。茂がかつて神戸で紙芝居の絵を描いていたことや、「墓場鬼太郎」の原案が古い紙芝居にあったこと、「水木しげる」という名前をつけたのが音松だったことなど、布美枝が初めて聞くことばかりだった。
布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)は、音松(上條恒彦)を町に案内しては、なけなしの金でコーヒーやケーキなどをごちそうしていた。音松は何かを言いたそうにしているのだが、なかなか切り出そうとしない。そんなとき、浦木(杉浦太陽)が「音松は借金まみれで、知人から金を借りようとして東京に姿を現した」という情報を持ってくる。
PV
昭和47年7月。前月に、かつての戦友と共に茂(向井理)は、戦時中に送られていたラバウルを訪れて以来“南の島”に心を奪われていた。「日本からの移住」を言いだす茂に、布美枝(松下奈緒)はあきれ顔。小学4年生になった長女・藍子(菊池和澄)は、有名な漫画家の娘であることから、学校でからかわれていた。今まで、あまり親しくなかったクラスメートの留美子が、自分をかばってくれたことが、藍子はうれしかったが…。
昭和47年10月。茂(向井理)は毎朝食事が終わると、いったん食卓から戸外まで出て、また玄関から入り直して仕事部屋に向かうという、奇妙な出勤スタイルをとっていた。茂に漫画を注文したある出版社が倒産し、原稿料が回収できそうもないことに、雄一(大倉孝二)たちは頭を悩ませるが、布美枝(松下奈緒)に、そのことは伝えられなかった。茂はその穴を埋めるために仕事を増やし、多忙を極めることになって…。
昭和56年4月。布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の長女・藍子(青谷優衣)は大学に進学し、次女・喜子(荒井萌)は中学3年生になった。喜子は、父親譲りのマイペースで、毎朝学校に遅刻続きだった。茂が“漫画界の第一線”に躍り出てから、すでに15年ほどが過ぎ、その間、茂はずっと仕事漬けの日々を送っていたが、このところ漫画の注文が急に減り、光男(永岡佑)たちはプロダクションの先行きを心配していた。
昭和59年4月。茂(向井理)の父・修平(風間杜夫)が高齢のため、このごろめっきり元気がないことが、布美枝(松下奈緒)の心配の種だった。出版社の編集者のなかには、子どものころに茂の漫画を愛読していた人も出始め、そうした編集者の茂に対する理解もあり、茂の仕事も再び軌道に乗り始めていた。ある日「茂の漫画をモチーフにした演劇を上演したい」と言う、若い劇団員たちが村井家を訪れ…。
昭和59年の秋。修平(風間杜夫)がこの世を去ってから、ひとつきほどたったある日、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の長女・藍子(青谷優衣)のもとに、東京都の教員採用試験の合格通知が届く。“娘に水木プロの仕事を手伝ってほしい”と思っていた茂は、不満をあらわにする。“娘を手放したくない”というのが茂の本音で、教員になったら、どこに赴任するかわからないのが、茂は嫌だったのだ。
昭和60年10月。布美枝(松下奈緒)の父・源兵衛(大杉漣)が、脳こうそくで倒れたという知らせが届き、布美枝は1人、安来へと見舞いに向かう。実家では、床で眠る源兵衛に、ミヤコ(古手川祐子)や兄嫁・邦子(桂亜沙美)たちが、心配そうに付き添っていた。源兵衛は、自分が倒れたことを東京の布美枝に知らせようとはせず、源兵衛の容体が落ち着くのを待って、家族が布美枝に連絡をしたということだった。