100分de名著

マルクス・アウレリウス“自省録” 第3回「“困難”と向き合う」

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あらすじ

マルクス・アウレリウスは、みずからに起こることを自分の権限内のものと権限外のものに峻(しゅん)別。自分の権限外にある困難な出来事や変化は与えられた運命として愛せと説く。その上で、自分の意志で動かせることにのみ誠実に取り組み自分の役割を果たすべきだという。第3回は、「自省録」を通して、みずからにふりかかった困難や運命とどう向き合うかを考える。

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『100分de名著』の動画一覧

本編

陳寿“三国志” 第3回「孫権 “信”がピンチを救う」

陳寿“三国志” 第3回「孫権 “信”がピンチを救う」

  • 24分 NHK見放題
  • 3日間 110 pt 〜

孫氏一族は、常に漢王朝を崇敬する信義の人々だった。孫権は、初代の孫堅、孫策ら一族が築いてきた信義を基礎に多くの「名士」を味方につける。その代表が周瑜。大勢が曹操への降伏に傾く中、主戦論を唱えた周瑜。孫権が信じた周瑜の意見が反対論を押し切り「赤壁の戦い」が始まる。結果は呉の大勝利。曹操の天下統一の野望をくじくのだ。第3回は、孫権の生き方から「信」の大事さを学んでいく。
陳寿“三国志” 第4回「劉備の“仁”、諸葛亮の“智”」(最終回)

陳寿“三国志” 第4回「劉備の“仁”、諸葛亮の“智”」(最終回)

  • 24分 NHK見放題
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劉備はときに情に流されてしまう。その弱さを補ったのが軍師・諸葛亮孔明だ。「三顧の礼」で発言権を確保し、重要な場面では主君を諌(いさ)め、軸をぶらさない。「水魚の交わり」といいながら、劉備とはいい意味での緊張関係を保ち続けたのだ。二人の「仁」と「智」は、ともすると崩れがちな組織のバランスをとる絶妙な働きだった。第4回は、劉備の「仁」、孔明の「智」に組織が生き残る上で欠かせない人間力を読み解いていく。
維摩経 第1回「仏教思想の一大転換」

維摩経 第1回「仏教思想の一大転換」

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リベラルな仏教者たちが起こした一大ムーブメント「大乗仏教」。「維摩経」の主人公・維摩居士は、それを体現するような人物。都市に住む一市民で、俗世間の汚れの中にありながらも決してその汚れにそまらない。そんな徳の高い維摩があるとき病気になる。その病気は、実は人々を導くための方便だという。その教えには、大乗仏教の神髄が込められていた。第1回は、既存の仏教体系を大きく揺るがした大乗仏教の基本構造を学ぶ。
維摩経 第2回「“得意分野”こそ疑え」

維摩経 第2回「“得意分野”こそ疑え」

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病気になった維摩を見舞うようにすすめるブッダだが、誰一人それにこたえる弟子はいない。それもそのはず、維摩は、かつてブッダの10大弟子全員をその鋭い舌ぽうでことごとく論破していた。その論点を一つ一つひもといていくと、大乗仏教に解かれた重要な教えの数々が明らかになる。浮かび上がってくるのは「自己分析」と「他者観察」。この二つをしっかりやりきり点検を続けていけば、人は決して独りよがりな偏りには陥らない。
維摩経 第3回「縁起の実践・空の実践」

維摩経 第3回「縁起の実践・空の実践」

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維摩のお見舞いをただ一人引き受けた文殊ぼさつ。いよいよ維摩との本格的な対論が始まる。そこから浮かび上がるのは「すべては関係性によって成立しており、実体はない」という空の思想。「だからこそ自らの修行の完成ばかりを目指さず、社会や他者と関わっていけ」という縁起の思想。維摩がもたらす予想外の答えや不思議な出来事から、大乗仏教の精髄が、単なる観念の遊戯ではなく、生きるための智慧(ちえ)として示されていく。
維摩経 第4回「あらゆる枠組みを超えよ!」(最終回)

維摩経 第4回「あらゆる枠組みを超えよ!」(最終回)

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「不二の法門」とは、相反するものが即一になる世界のこと。菩薩(ぼさつ)たちはその答えとして「善と悪」「悟りと迷い」「身体と精神」「自分と他者」「光と闇」といったあらゆる二項対立の概念を語りながら、その構造が解体された世界こそ不二の法門であると述べる。同じ質問を問い返された維摩はどう答えたか?なんと、黙ったまま一言も発しないのだ。「維摩の一黙、雷の如(ごと)し」と呼ばれたこの沈黙が意味するものとは?
ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第1回「偏見はこうして生まれた」

ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第1回「偏見はこうして生まれた」

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オースティンは巧みな設定で登場人物の気質や性格を見事に浮かび上がらせる。自己肯定感にあふれた姉や妹に対して、主人公エリザベスはどこか屈折し、強い「成り上がり意識」をもっている。これには、母の愛情不足と知性を無駄遣いする父への失望が大きく影響している。こうして形成される性格の基盤と現実のずれから登場人物の行動を分析できるという。登場人物の置かれた状況を浮き彫りにし、作家の鋭い「人間観」に迫っていく。
ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第2回「認識をゆがめるもの」

ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第2回「認識をゆがめるもの」

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男性たちへのエリザベスの対応をみていくと、人間の認識がどうゆがめられていくかを知ることができる。幸運のみによって成り上がり尊大になった牧師コリンズ、機知によって地位を獲得したこうかつなウィッカム、生まれながらの風格をもつ大富豪ダーシー。それぞれの存在と言動がエリザベスの「性格の基盤」を刺激し、彼女の中に偏見が形成されていく。反面教師として人間はどうしたら偏見から自由になれるかも知ることができる。
ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第3回「恋愛のメカニズム」

ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第3回「恋愛のメカニズム」

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「虚栄心」と「偏見」にはばまれながらも、ひかれあっていく主人公エリザベスとダーシーの心の動きを追っていくと、その巧妙なメカニズムが浮かび上がってくる。人間は「好意」や「すりより」によってひかれるだけではない。そんな「こび」にではなく、ときに、はつらつとした自負心やこびない批判精神にひかれていくものだ。一筋縄ではいかない恋心の複雑なゆらめき。誰しもが陥る「恋愛のメカニズム」を解き明かしていく。
ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第4回「“虚栄心”と“誇り”のはざまで」(最終回)

ジェイン・オースティン“高慢と偏見” 第4回「“虚栄心”と“誇り”のはざまで」(最終回)

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「プライド」には「高慢」というマイナスの意味と「誇り」というプラスの意味が二重に込められている。「プライド」はあるときは「偏見」を生み出し恋愛をはばんでしまうが、「誇り」というプラスの方向に働くとき、人をひきつける魅力やさまざまな障害をはねのける武器ともなる。オースティンは、登場人物の行動を通してこの両義性を描き出そうとしたのであり、そこにこそ人間が「虚栄心」や「偏見」を乗り越えるヒントもある。
大岡昇平“野火” 第1回「落伍者の自由」

大岡昇平“野火” 第1回「落伍者の自由」

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日本軍の劣勢が確実になる中、肺病のために部隊を追われ、野戦病院からも食糧不足のために入院を拒否される田村一等兵。米軍の砲撃によって陣地は崩壊し、田村は熱帯ジャングルの中をあてどなくさまよい続ける。絶望的な状況の中、田村は「一種陰性の幸福感が身内に溢(あふ)れる」のを感じ、いつしか「自身の孤独と絶望を見極めようという暗い好奇心」に駆られていく。彼は、戦場レイテ島の極限状況の中で、一体何を見たのか?
大岡昇平“野火” 第2回「兵士たちの戦場経済」

大岡昇平“野火” 第2回「兵士たちの戦場経済」

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極限状況に追い込まれた人々は、日常とは全く異なった原理に突き動かされていく。絶対的な孤独の中で結ばれていく疑似家族の絆、「塩」や「たばこ」といった希少物資が人と人を結びつける奇妙な戦場経済、絶望の果てに行われる発作的な殺人…などなど。必死に「人間性」に踏みとどまろうとしながらも、転がり落ちるように動物化していく人間たちの姿が赤裸々に描かれていく。極限状況下で展開される人間の行為の意味を問う。
大岡昇平“野火” 第3回「人間を最後に支えるもの」

大岡昇平“野火” 第3回「人間を最後に支えるもの」

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飢餓のため、人肉食への欲望にとりつかれる田村一等兵。死を目前にした将校から、死後に自分の腕を食べてよいという遺言を聞き、心が揺れ動く。その肉を切り裂こうとした右手を左手が力強く制止した。やがて、田村は大自然の中に「神」の姿を見る。それは狂気の中の「幻想」だったのか? それとも人間の奥底に眠る「良心」だったのか? そして、彼に最後まで人肉食を思いとどまらせたものとは何だったのか?
大岡昇平“野火” 第4回「異端者が見た神」(最終回)

大岡昇平“野火” 第4回「異端者が見た神」(最終回)

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大岡昇平の問いかけは、現代の私たちを揺さぶり続ける。2度にわたって映画化もされ、国際的にも大きなインパクトを与え続けてきた「野火」。その影響は今も脈々と伝わっているのだ。第4回は、映画監督の塚本晋也さんをゲストに招き、映画化の経緯や自分自身の解釈も交えて読み解いてもらうことで、「野火」という作品が与えた後世への影響や現代の私たちがこの作品から何を受け取るべきかを考えていく。
アーレント“全体主義の起原” 第1回「異分子排除のメカニズム」

アーレント“全体主義の起原” 第1回「異分子排除のメカニズム」

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文化を共有する共同体を基盤にした「国民国家」は、「共通の敵」を見いだし排除することで自らの同質性・求心性を高めていった。敵に選ばれたのは「ユダヤ人」。国家財政を支えてきたユダヤ人は、地位の低下とともに同化。しかし国民国家への不平不満が高まると一身に憎悪を集める。第1回は、全体主義の母胎の一つ「反ユダヤ主義」の歴史を読み解き、国民国家の異分子排除のメカニズムがどのように働いてきたかを探っていく。
アーレント“全体主義の起原” 第2回「帝国主義が生んだ“人種思想”」

アーレント“全体主義の起原” 第2回「帝国主義が生んだ“人種思想”」

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「帝国主義」が猛威をふるった19世紀。西欧人たちが自分たちとは全く異なる現地人と出会うことで、彼らを未開な野蛮人とみなし差別する「人種主義」が生まれる。一方、植民地争奪戦に乗り遅れたドイツやロシアでは、中欧・東欧の民族的少数者たちの支配を正当化する「民族的ナショナリズム」が生み出される。第2回は、全体主義につながる「人種主義」「民族的ナショナリズム」がどのように生まれたかを明らかにしていく。
アーレント“全体主義の起原” 第3回「“世界観”が大衆を動員する」

アーレント“全体主義の起原” 第3回「“世界観”が大衆を動員する」

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第一次世界大戦を期にかつて国民国家を支えた階級社会は崩壊し、どこにも所属しない根なし草のような「大衆」が台頭し始める。そこに登場するのが「世界観政党」だ。この新たな政党は、インフレ、失業といった状況の中で不安をつのらせる大衆に対して、自ら安住できる「世界観」を提示することで、一つの運動の中へ組織化していく。その延長で「ユダヤ人の大量虐殺」のような暴挙がいかにして生み出されていったかを探る。
アーレント“全体主義の起原” 第4回「悪は“陳腐”である」(最終回)

アーレント“全体主義の起原” 第4回「悪は“陳腐”である」(最終回)

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アイヒマンは収容所へのユダヤ人移送計画の責任者。その裁判を傍聴し、「悪の権化」と目された彼の姿に接したアーレントは驚がくした。実際の彼は、与えられた命令を淡々とこなす陳腐な小役人だったのだ。自分の行いの是非について全く考慮しない徹底した「無思想性」。その事実は「誰もがアイヒマンになりうる」という可能性をつきつける。第4回は「人間にとって悪とは何か」「悪を避けるには何が必要か」を考える。
ラッセル“幸福論” 第1回「自分を不幸にする原因」

ラッセル“幸福論” 第1回「自分を不幸にする原因」

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ラッセルは「幸福論」を説き起こすにあたり「人々を不幸にする原因」の分析から始める。その最たるものはネガティブな「自己没頭」。それには、「罪びと」「ナルシスト」「誇大妄想狂」の3つのタイプがある。いずれも自分自身にとらわれすぎることが不幸の原因であり、ラッセルは、自分自身への関心を薄め、外界への興味を増進していくことを薦める。第1回は、ラッセルの人生と、人々を不幸にしてしまう原因を解説する。
ラッセル“幸福論” 第2回「思考をコントロールせよ」

ラッセル“幸福論” 第2回「思考をコントロールせよ」

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不幸を避け幸福を招き寄せるには「思考のコントロール」が最適であると考えるラッセルは、その訓練法を具体的に伝授する。「悩みを宇宙規模で考える」「無意識へ働きかける」「退屈に耐える」「比較をやめる」……誰もが一歩ずつ踏み出せるちょっとした実践の積み重ねが深刻な悩みの解消へとつながっていくというのだ。第2回は、不幸に傾きがちなベクトルをプラスに転換する「思考のコントロール方法」を学ぶ。

PV

[お試し] ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (3)生成AIは言葉を理解しているのか?再生
[お試し] ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (3)生成AIは言葉を理解しているのか?
  • 1分 
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生成AIの設計思想を先取りする「言葉の意味とは、その使われ方にほかならない」という言語観。だが流ちょうに言語を使って受け答えできさえすれば言語を理解しているといえるのか。「哲学探究」ではまさにその問いが焦点に。言語が織り込まれた生活のかたちになじむことが言語の理解の根幹にある…という洞察が解明の鍵を握る。第三回は、AIはそもそも言語を理解しているといってよいのかといった現代的な問いを深める。
[お試し] ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (4)心はどこにある?(最終回)再生
[お試し] ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (4)心はどこにある?(最終回)
  • 1分 
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心とは「個々人が体の中にもつ秘密の小部屋」ではないというウィトゲンシュタイン。「心をもつ」ことを「演技・演劇ができるようになる」こととしてとらえ直す。それを踏まえると、心は「言語ゲーム」の中に息づくものと考えることができる。心は、他者とのコミュニケーションのただ中に立ち現れてくるものなのだ。第四回は「哲学探究」での議論を手がかりに、「心はどこにあるのか」「そもそも心とは何なのか」を問い直していく。
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (1)階級社会の苦しみ再生
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (1)階級社会の苦しみ
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ディケンズの巧みな手法によって、現代人の私たちもまるで人気テレビドラマをみるように心を奪われる「大いなる遺産」。「階級社会の苦しみ」という当時の人々が直面し関心をもたざるを得なかったテーマがエンターテインメントとして織り込まれている。第一回は、テレビドラマ的ともいえるディケンズの手法に注目し、彼が「階級社会の問題」をどうとらえたか、それが当時も今もどんなインパクトを持ちうるのかを考える。
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (2)立身出世の物語?再生
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (2)立身出世の物語?
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ピップは自らの能力や徳によって紳士へと成長するわけではない。転がり込んだ遺産という偶然、周囲の友人たちの善意によって階級上昇を果たすにすぎない。いわば「偽物の成長」だ。ピップは、深い愛情から彼に会いにきた義兄ジョーを邪険に扱うが逆に威厳を見せつけられたり、本物の上層階級に根深い嫉妬を抱かされたり…ピップは自らの「偽物感」に打ちのめされる。第二回は、逆説的に描かれる「真の成長」の意味を探っていく。
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (3)ジェンダーの暴力を乗り越える再生
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (3)ジェンダーの暴力を乗り越える
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遺産を提供してくれた援助者の身代わりとして、ホモソーシャルな規範の中で紳士に育て上げられていくピップ。ミス・ハヴィシャムによって、憎むべき男たちへの復讐の道具として育てられたエステラ。両者の対比的な描写から、彼らの人生が「ジェンダーの暴力」によって歪められていることが浮き彫りになっていく。第三回は、ピップとエステラの人生を振り返ることで、真に主体的に人生を生きるには何が必要なのかを考える。
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (4)社会を想像し直す(最終回)再生
[お試し] ディケンズ“大いなる遺産” (4)社会を想像し直す(最終回)
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当初は自らの野望と欲望のままに紳士を目指したピップだったが、脱獄囚マグウィッチとの再会と彼の告白、育ての親ジョーによる献身的なケアに触れたピップは、厳しい競争社会の中で利他的に生きることの意味を知っていく。底辺の階級にいる彼らのほうが豊かに備えている矜持、愛情…。ピップは、競争社会に翻弄される中で見失っていた大切なものに気づくのだ。第四回は、後半の物語を「社会を拡張する物語」として読み解く。
[お試し] 親鸞“教行信証” (1)逆境の中で鍛えられた思想再生
[お試し] 親鸞“教行信証” (1)逆境の中で鍛えられた思想
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「教行信証」では、「無量寿経」を根本経典として据えなおし、阿弥陀仏の本願の深い意義を掘り下げていく。そこで明らかになるのは、極悪人や権力者、凡愚の人も含めて、すべて仏が人間の姿をとって現れたものととらえた「権化の仁(ごんけのにん)」と呼ばれる親鸞の人間観。逆境の中で自らの信仰を深めてきたからこそ生まれた独自の思想である。第一回は、執筆背景を交え、親鸞が本書で示した独自の人間観に迫っていく。
[お試し] 親鸞“教行信証” (2)「自分の都合」と向き合う再生
[お試し] 親鸞“教行信証” (2)「自分の都合」と向き合う
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阿弥陀仏の本願を信じるという初歩の行為ですら阿弥陀仏のはからいであるとする「絶対他力」の立場を打ち出す親鸞。常識はずれと思えるその思想は、私たちがいかに小さな自我にとらわれ、自分の都合でしか物事を見ていないかをあぶりだす。また「行巻」に収録される「正信偈」は我々がより大きな存在の中で生かされていることへの自覚を促す詩だ。第二回は、「他力思想」を通じて、「自分の都合」といかに向き合うかに迫っていく。
[お試し] 親鸞“教行信証” (3)「実存的改読」がもたらすもの再生
[お試し] 親鸞“教行信証” (3)「実存的改読」がもたらすもの
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臨終時に唱える念仏によって往生するのではなく、阿弥陀仏の本願を信じて念仏を唱える決意した瞬間に往生が決まると捉える「現生正定衆」、浄土へ往生することが目的ではなく、浄土で菩薩となり再び現世へ戻り衆生を教化していくことが目的であるとする「還相回向」。いずれも親鸞による「実存的改読」であり、独自の思想として深化を遂げている。第三回は、現実を力強く受けとめ生き抜く思想として「教行信証」を読み解く。
[お試し] 親鸞“教行信証” (4)誰一人取りこぼさない救済原理(最終回)再生
[お試し] 親鸞“教行信証” (4)誰一人取りこぼさない救済原理(最終回)
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親鸞は「自力」修行に励んだ結果、挫折し法然との出会いによって「他力」へと目覚めた自身の人生を反映させた「三願転入」という論を展開する。阿弥陀仏の誓願と自身の人生を重ねた論述は、闇深き弱者たちをも包摂する原理を阿弥陀仏の本願力に求めようとする親鸞の志向が読み取れる。第四回は、「教行信証」で展開される独特な救済原理を読み解き、現代人が陥っている分断社会をどう乗り越えていったらよいかを考えていく。
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (1)20世紀最大の芸術革命再生
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (1)20世紀最大の芸術革命
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近代理性の限界を乗り越えるべくさまざまな模索を行った詩人ブルトン。全てを徹底的に破壊するダダイスムとの共闘と決別、仲間たちとの、理性の統御を一切解除した表現活動の実験…試行錯誤の中、ついにシュルレアリスムという新たなビジョンを得て、1924年そのマニフェスト「シュルレアリスム宣言」を刊行した。第一回は、ブルトンがどのようにして近代的理性の限界を乗り越え新たな表現を生み出していったかを明らかにする。
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (2)超現実とはなにか再生
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (2)超現実とはなにか
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「理性や常識でがんじがらめな世界」と「無意識が自由に暴れまわっている世界」を結び合わせるシュルレアリスム。そのためには、私たちを縛っている理性の統御をいったん手放してしまうことが必要だ。理性による制御が効かないような高速度で言葉をつづっていく「自動記述」という方法を試みることで、この「超現実」を表現しようとする。それは、心の底や現実の奥に隠されていた本質を引き出そうとする試みでもあった。
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (3)異質なものを並置せよ再生
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (3)異質なものを並置せよ
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本来あるべき場所や文脈から引き離し、異質なものや概念同士をわざと文脈の異なる場所に並置することで、強い違和感や不思議さを生み出す手法、デペイズマン(位置転換)。数々の作品に適用された画期的な手法だが、劇作家、画家、詩人らが自由に出入りし交流するために作られた「シュルレアリスム研究所」も「人間のデペイズマン」の場所といえる。ここでさまざまな化学反応が起こり、全く新しい芸術や文学が生まれたのである。
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (4)シュルレアリスムと未来(最終回)再生
[お試し] アンドレ・ブルトン“シュルレアリスム宣言” (4)シュルレアリスムと未来(最終回)
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時代を代表する表現活動の各所にもシュルレアリスムの影響は数多く認められる。特撮作品「ウルトラマン」の怪獣をデザインした成田亨は、生命体と人工物のデペイズマンともいえる造形を追求。現代芸術ユニット「明和電機」は現実にはない工業製品「ナンセンスマシーン」を創作、シュルレアリスムからの影響を公言する。第四回は、アンドレ・ブルトンが現代にもたらした深い影響の数々を具体例を通して解説する。
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (1)完璧な管理社会は幸福か再生
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (1)完璧な管理社会は幸福か
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26世紀のユートピア社会。誰もが幸福に生きているようにみえるが、そこには新しいものを生み出す活力は皆無だ。その社会は、アルゴリズムやSNSによるエコーチェンバーに翻弄される現代社会にどこか似ている。一見、便利で理想的にみえる社会に潜む矛盾とは何なのか? 第一回は、作品の中で実現されたユートピア社会の実態をつぶさに見ていくことで、完全に管理され安定した社会が果たして幸福をもたらすのかを考える。
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (2)文明社会が捨て去ったもの再生
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (2)文明社会が捨て去ったもの
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かつての人類そのままに生活を営む「野蛮人居留地」。そこに住むジョンは、名著を愛読し人類が見失った自然な恋愛感情をもっていた。違和感をもちながら、次第にジョンの感性や感情にひかれるバーナード。彼は、ある思惑を胸に超管理社会へジョンを連れ出すことに。ジョンの存在は大きな波紋を巻き起こすのだった。第二回は、豊かな感性と感情を持ち続けるジョンの存在を通して、文明社会が捨て去ったものを見つめなおす。
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (3)言葉が共有できなくなる時再生
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (3)言葉が共有できなくなる時
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ジョンはレーニナに対しシェイクスピアの言葉で感情を表現するが彼女は性愛でしか愛情を表現できない。超管理社会に住む人々とジョンとの対比は、言葉や価値観を共有できなくなるとき相互理解が成立しない事実をつきつける。一方で、自らの中に「問い」をもつことで、ジョンと意気投合できる理解者も現れるのだった。第三回は、ジョンを巡る人々の人間模様を通じて、SNS等によって分断される現代社会の問題を浮き彫りにする。
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (4)自発的に隷従するひとびと(最終回)再生
[お試し] オルダス・ハクスリー“すばらしい新世界” (4)自発的に隷従するひとびと(最終回)
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世界統制官との会見後、ジョンは、実験材料として超管理社会に留め置かれることになる。孤独な暮らしの中で自らを律するために自分の身体に鞭打ちを始めるが、そのこと自体が見世物となり観客が殺到。管理社会の中で刷り込まれた習性により、人々は暴力の連鎖に巻き込まれていくのだった。ジョンが最後にとった行動とは? 第四回は、この物語を反面教師として、どんな社会や制度を理想として思い描くべきかを深く考える。