100分de名著

アリストテレス“ニコマコス倫理学” (2)「幸福とは何か」

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あらすじ

「幸福になりたい」という願望は誰もが抱くものだが実際に「幸福」になるのは容易なことではない。真に幸福になるための地道で手堅い道筋を示しているのが『ニコマコス倫理学』なのだ。第二回は、「義務」や「禁止」といった概念を軸にした堅苦しい倫理学ではなく、幸福な人生の実現へと読者を導いてくれる実践的な指南の書としてこの本を読み解き「社会的生活」と「観想的生活」という幸福の二類型について明らかにしていく。

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『100分de名著』の動画一覧

本編

福沢諭吉“福翁自伝” (4)事業の達人に学べ(最終回)

福沢諭吉“福翁自伝” (4)事業の達人に学べ(最終回)

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福沢諭吉が切り開いた事業はその後の大きなロールモデルであり、「福翁自伝」は事業についての知恵の宝庫だと斎藤孝さんはいう。また、福沢と同じ中津出身で「ビジネス書売り上げナンバー1」に輝いた実業家の永松茂久さんは、自らの事業に最も影響を与えたのが福沢諭吉だといい、福沢諭吉を主人公にしたビジネス小説を執筆している。第四回は、「事業を学ぶ書」という観点から「福翁自伝」を解説、実践への活かし方を学ぶ。
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (1)「ドラキュラ」の誕生

ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (1)「ドラキュラ」の誕生

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ドラキュラ発刊当時アイルランドでは支配層としてイギリスから派遣され土着化した「アングロアイリッシュ」が没落。イギリス人でもアイルランド人でもない彼らはマイノリティーとして自らのアイデンティティーをどこに求めるか葛藤していた。アングロアイリッシュである作者は社会から異質なものとして疎外されつつあったマイノリティーを「ドラキュラ」という怪物を描くことによりすくい上げようとした。第一回は執筆背景に迫る。
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (2)排除される女性たち

ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (2)排除される女性たち

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最初の被害者ルーシーは新しい生き方をする女性として際立っており、当時活躍を始めていた結婚せずに自立して生きる「ニューウーマン」という存在を象徴している。男性社会の中では蔑称としておとしめられていた存在。マイノリティ性を自覚していた作者は彼女を同情的に描いている。吸血鬼と化した彼女を白人ミドルクラスの男たちが集団で杭打ちするシーンは当時のミソジニー(女性嫌悪)的な風潮を揶揄(やゆ)しているという。
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (3)境界線上の人々

ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (3)境界線上の人々

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レンフィールドは担当医スワードからも研究対象として扱われ全くケアを受けられない打ち捨てられた存在。精神感応力でドラキュラとの交信を試み主と仰ぐが彼からも裏切られる。一方のミーナは、ドラキュラの毒牙にかかるものの、人間と吸血鬼のはざまをゆらぎつづける中間的な存在として葛藤を続ける。彼女はドラキュラにさえ「憐れみ」の感情を抱く強い共感能力をもつ。その能力はやがて事件解決のカギを握ることになるのだ。
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (4)近代VS前近代の戦い(最終回)

ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (4)近代VS前近代の戦い(最終回)

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注目すべきはドラキュラを追うチームが、タイプライター、蓄音機、電報など当時の最新近代テクノロジーを駆使して、不定形で神出鬼没な「前近代性」の象徴ともいうべきドラキュラを追い込んでいくところだ。だが、その前近代性には近代人が見失った豊かなものがあることも含意されている。第四回は、私たち近代人が見失ったものを再発見するプロセスであることを読み解き、この作品の世界文学としての豊かな可能性に迫っていく。
キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (1)終末期患者への向き合い方

キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (1)終末期患者への向き合い方

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人が尊厳をもって死を迎えにくい時代に突入した現代。こうした状況に危機感をもったキューブラー・ロスは、シカゴのビリングス病院で「死とその過程」に関するワークショップを開始。その中で末期患者約200人との面談内容を録音し、死にゆく人々の心理の分析を始める。いわば、「死とその過程」を質的にとらえ直し、私たちにとっての「死」の大切な意味を捉えなおそうという新しいアプーチだ。その試みの意義に迫る。
キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (2)死にゆく人の「否認」と「怒り」

キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (2)死にゆく人の「否認」と「怒り」

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キューブラー・ロスが発見した死の受容五段階は、末期患者に対してどうケアすればよいかについて示唆を与えてくれる。最初は「否認」と「怒り」。「自分は死ぬはずがない」「なぜ自分が?」と死を拒絶し、他者にその怒りをぶつける心理状態だが、その裏側に「孤独」があることに気づき、彼らの言葉にひたすら耳を傾けることが大事だという。第二回は、死にゆく人々が厳しい状況に陥らないためにどんなケアが必要なのかを考える。
キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (3)死を受け入れる?

キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (3)死を受け入れる?

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「取り引き」は「善行との引き換えに延命させてほしい」と神などに約束しようとすること。これは、生きる望みをまだ捨てていない証なので決して聞き流してはいけない。「抑うつ」は、病が重篤化し、もはや楽観的な態度をとり続けることができないときに陥るもので、愛するものと永遠に別れなければならない「悲しみ」などによって気持ちが重く沈む心理状態。この段階では、言葉ではなくただ静かにそばに寄り添うことが重要だ。
キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (4)希望と「死の向こう側」(最終回)

キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」 (4)希望と「死の向こう側」(最終回)

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死を受容するにあたって大事なのは、死にゆく人の心残りを少しでも軽減するために何ができるかだ。鍵になるのが「希望」。死の受容プロセスにあって、どの段階にもずっと存在し続けるのが「希望」であり、「希望こそが生きる源泉となる」と言う。その後、キューブラー・ロスは、この希望を支える考え方として「死は新しい生への移行である」という死生観をもつに至る。第四回は、彼女が晩年に到達した死生観に迫っていく。
ヤスパース“哲学入門” (1)哲学とはどんな営みか?

ヤスパース“哲学入門” (1)哲学とはどんな営みか?

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難病を患う、愛する者と死別する、避けようのない挫折に陥る…といった「限界状況」。それが不可避的に哲学を始めてしまうきっかけになるというヤスパース。その時に、人は「かけがえない個」を見いだし、唯一の人生を生き始める。そのあり方をヤスパースは「実存」と呼んだ。第一回は、「限界状況」という概念を読み解きながら、哲学という営みがどのように始まるのか、そもそも哲学という営みとはどんなものなのかを探る。
ヤスパース“哲学入門” (2)他者との交わり

ヤスパース“哲学入門” (2)他者との交わり

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哲学は他者とのかかわりや対話の中でしか成立しない。なぜなら人間が真理を確信するには、その正しさを説得し共有する他者の存在を必要とするからだ。その関係性はただ慣れ合うだけではなく批判や反論が伴うものでなければならない。それは、互いの意見を批判的に吟味し合う協働行為なのだとヤスパースはいう。第二回は、「交わり」という概念を解説、哲学的な探究に必ず必要な「他者との対話」の在り方について明らかにする。
ヤスパース“哲学入門” (3)世界像は多様である

ヤスパース“哲学入門” (3)世界像は多様である

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私たちは、自分が属している「世界像」を当たり前のものとして享受しているが、唯一絶対の世界像があるわけではなく、世界には多種多様な世界像が乱立している。哲学の営みとは、自分とは異なる世界像に接することで、いったん自らの世界像を放棄し相対化することでもある。それは多様性を認め合いながら共生していくための営みなのだ。第三回は、分断が絶えない世界で互いの価値観を認め合って生きていくヒントを探っていく。
ヤスパース“哲学入門” (4)包括者とは何か?(最終回)

ヤスパース“哲学入門” (4)包括者とは何か?(最終回)

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「包括者」とは何か? 例えば過酷な登山。山を攻略するために徹底的に登山道や装備などについて思考しぬいているときは、山は「私」と対立する存在だが、実際に登山へと没入していくと、鮮明な驚きとともに山との一体感すら抱くこともある。深く関わることを通じて、「私」と「山」の両者を包括するより大きな「自然」をありありと感じること…これが「包括者」を意識することである。第四回は、「包括者」とは何かを考える。
絵本スペシャル (1)佐野洋子「100万回生きたねこ」

絵本スペシャル (1)佐野洋子「100万回生きたねこ」

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100万回死んで、100万回も生きたねこの数奇な運命を描いた「100万回生きたねこ」は、心を打つ物語として愛されながら謎も多い作品とされてきた。深く読み解くことで、大人も子どもも含めて、「生きることと死ぬこと」の奥深さを学べるという宮崎哲弥さんに、この本の哲学的な意味を解説してもらう。
絵本スペシャル (2)ダビデ・カリ他「だれのせい?」

絵本スペシャル (2)ダビデ・カリ他「だれのせい?」

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自慢の剣でどんなものでもまっぷたつにしてしまうクマが、ある日突然家を壊され「だれのせい」なのかと犯人探しを始める。自らが原因だったと知ったときクマがとった行動は? ヤマザキマリさんがイタリア語で愛読し、作者の思いの強さをかみしめた絵本を、分断社会の中、人々がどんな風に絆を取り戻していくかを考える名著として読み解く。
絵本スペシャル (3)田島征三「ぼくのこえがきこえますか」

絵本スペシャル (3)田島征三「ぼくのこえがきこえますか」

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「戦場で砲弾にふきとばされたぼくの体はとびちり、足も顔もなくなりました。でも、ぼくの心は弟の怒りを見、母さんの悲しみを見ます」。戦争体験をもつ作者が戦争を二度と起こさないという祈りを込めて描いた絵本には、憎悪と復讐がどれだけむなしいものかというメッセージや戦争を起こそうとする黒い影が子どもにもわかるよう平明に表現されている。戦争の災禍を実際に体験したサヘル・ローズさんの読み解きとは?
絵本スペシャル (4)シルヴァスタイン「おおきな木」(最終回)

絵本スペシャル (4)シルヴァスタイン「おおきな木」(最終回)

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幼い男の子が成長し、老人になるまで、温かく見守り続ける1本の木。木は自分の全てを彼に与えてしまう。それでも木は幸せだった…。無償の愛のかけがえなさ、そんな愛に支えられたとき人はどんな風に生きていくことができるのか。厳しさを増す競争社会で生きづらさにあえぐ現代人に「ある愛のかたち」を教えてくれるこの絵本の奥深さを読み解く。
ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (1)言語の限界はどこにある?

ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (1)言語の限界はどこにある?

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「論理哲学論考」が打ち立てた「写像理論」によれば、言語は世界を写し出すものであり、さまざまな事実とそれを写し出す命題との間で一対一の対応関係が成り立つとされる。この立場に立てば、これまでの哲学上の問題は全て「疑似問題」であり、言語によって語ることができない神や道徳について、言語で語ろうとする矛盾を犯してきたという。第一回は、「論理哲学論考」が打ち出した全く新しい哲学的思考を明らかにする。
ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (2)言葉を話すことはゲームをすること?

ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (2)言葉を話すことはゲームをすること?

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「論理哲学論考」を書き終え、哲学の諸問題は全て解決したとばかりにウィトゲンシュタインは田舎の小学校教師に。だが再び疑問を膨らませた彼は、「言語ゲーム」という鍵概念を引っさげて、前期とは異質な哲学的思考を展開する。人間の言語活動を「ゲーム」「遊び」「演技」といった現象としてとらえ直すのだ。第二回は、「言語ゲーム」という概念によって、複雑怪奇で豊かな人間の言語活動の在り方を浮き彫りにする。
ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (3)生成AIは言葉を理解しているのか?

ウィトゲンシュタイン“論理哲学論考”“哲学探究” (3)生成AIは言葉を理解しているのか?

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生成AIの設計思想を先取りする「言葉の意味とは、その使われ方にほかならない」という言語観。だが流ちょうに言語を使って受け答えできさえすれば言語を理解しているといえるのか。「哲学探究」ではまさにその問いが焦点に。言語が織り込まれた生活のかたちになじむことが言語の理解の根幹にある…という洞察が解明の鍵を握る。第三回は、AIはそもそも言語を理解しているといってよいのかといった現代的な問いを深める。